これからの店づくりに大切なこと・・・
VMDコンサルタントの藤井雅範(ふじいまさのり)です。
昨日の記事で、お客様には『情緒』のある応対をしましょう、と言った旨を書きました。
そしてそれは、応対だけではありません。
陳列やディスプレイ、インテリアやショッピングバッグ。
そんなお店の作り方全体でも言えることです。
まるでお手紙や小説を読む、演劇を見るような店舗体験!
昨日の記事に書いたように、お店に一歩足を踏み入れた途端、『何かお探しですか』『当店はよく来ていただいているんですか?』などとと畳みかけられるように話しかけてはいけません。
自分都合のお声がけは伝わらないし、売り込みに聞こえて嫌われます。
お客様をそっと見守りながら、様子に応じて挨拶したり、タイミングの良いお声がけをしたりすることから情緒ある応対は始まります。
お手紙を書く時の『時節の挨拶』演劇や小説における『プロローグ』ですね。
まず時節の挨拶を表現をしてみる
大きなお店での店の作り方でも同じです。
お店の前のショーウインドウで、いきなり売り込みの表現をするのではないんです。
ショーウインドウでシーズンのモチベーションや、お店で売っている商品のある場面(シーン)を演出してみたり、プロモーションスペースでその関連商品をテーマを決めてセレクトしてみたり。
お客様に少しづつ、興味を持ってもらったり気づきを感じていただくのです。
次に実際の売り場、お手紙で言うところの『本文』
ここでは、ある程度筋道を立てて伝えることが大切ですね。
商品の陳列が、『アイテム別』なのか?
『コーディネート別』なのか?
といったわかりやすさも必要かもしれません。
そして各コーナーへ自然と誘導できるような、目に留まるディスプレイがあれば良いですね。
フィッティングルームは『クライマックス』
フィッティングルームは購買を決断するのに一番左右される場所かもしれません。
見ているだけではわからない部分を、自分で試着してみることで確認する。
グッと似合っている自分に気づかれるとお客様は笑顔になります。
だからそのための舞台装置でもある。
広さやミラーの使い勝手はもちろん、ライティングやインテリアにも気を使ってみましょう。
ショッピングバッグや包装紙は本の表紙
お買い上げになられたときに商品を包む包装紙。
さらにはそれを入れるショッピングバッグ。
これは本で言うところの表紙の装幀にあたります。
本を買う時は装幀の良し悪しで中身の期待感も膨らみますよね。
お手紙をいただく時も、上質な和紙やデザイン性の高い封筒に入っていると、中身に書かれている内容もイメージしやすくなったり。
あなたのお店や商品のイメージが伝わるような包装紙やショッピングバッグを使いましょう。
エピローグで送り出しましょう
お客様がお店の中で、あたかも一編の小説や演劇を鑑賞したような気分になっていただければ嬉しいですよね。
だから、本当にお店を出るまでちょっとした非日常的な気分を維持していただきたいものです。
レジでの応対はもとより、レジを待つ空間のインテリアやムードにも気をつけたい。
包装などの手続きを待っている時の過ごし方をどうして頂くのか?
という部分です。
ソファがあるべきなのか?
レジに並んでもらうのか?
スタイルはそれぞれだと思います。
ソファとテーブルがあるのならテーブルの上にはあなたのお店の提案するライフシーンを感じるインテリア雑誌があったり。
レジで並んだ場合、レジバッグに、あなたのブランドの世界観を表現したフレームがたくさん貼られていたり。
並んでいる横にちょっとしたコレクションのショーケースがあって目を楽しませてくれたり。
購入を決めた後にも、その余韻を感じて時間を過ごすことができます。
同じ時間を過ごすのでも『包装やカード処理の作業に手間取っているのをイライラしながら待つ』のとは、全く違った過ごし方になるでしょう。
まとめ
お店のディスプレイやインテリア。
そこでもお客様がどういう気持ちになるのか?
どういう体験をされるのか?
というところのシナリオを描いてみましょう。
そういう手段をふむことで、お客様と『情緒的』につながりを持てるようになっていく。
・・・・・そういうことです。
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いつもありがとうございます。
「まず時節の挨拶を表現をしてみる」←これHP表紙で真剣にやっていませんでした。大切な気付きを頂きました。ありがとうございます。
山田さん、コメントありがとうございます!
おっしゃる通り、H.Pでも同じですよね!
訪れる方への配慮は、店舗での応対もディスプレイもH.Pの表紙も同じように大切ですね。