朝の連ドラ『べっぴんさん』に学ぶビジネスのヒント4
NHKの朝の連続ドラマ小説『べっぴんさん』
神戸を舞台に、子供服のメーカーを経営している女性が主人公。
その物語の中に、ビジネスのヒントが結構あるんですよ。
ボクもよく見ています。
過去にもブログに書きました。
売り上げの高い順に展示するの?
百貨店での展示方法をめぐって、主人公と百貨店の担当者が打ち合わせをしている。
主人公のすみれが、百貨店の担当者に質問する。
『どうしてこの展示順なんですか?』
『今回は売上の高い順に良い場所に展示する予定です』
『商品もバラバラやし、かえって見にくいんと違いますか?』
これって、チェーン展開しているお店に対する本部からの指図書でもよくある手法です。
“よく売れているものは良い場所に配置しなさい”というようなニュアンスですね。
それに対して主人公のすみれはこう反論します。
『ここには商品やなくて、子供が喜ぶようなモノを置くべきです。オモチャとか音のなる太鼓とか・・・』
『えっ、一番良い場所に商品を置かないんですか?』
『そうです。子供のためのものを置くんです』
親は子供服がほしいわけじゃない
その売場は洋服売り場。
すみれが扱っているのは子供服。
それを買うのは親です。
なので百貨店の担当者は当然、親がその売場で選んで買ってもらえるように当然のように服を置こうと考える。
一方すみれは、親ではなく子供が喜ぶことを第一に考えるわけです。
よく考えてみると、親は服が欲しいわけではないのかもしれません。
子供が元気で楽しそうにそして快適に過ごしていて欲しいのだと思います。
そのためにツールが、たまたま子供服だったのでしょう。
それには、目につくところに売り物の子供服を置くよりも、まず子供が喜ぶものを置いてみる。その喜んだ顔を見て、結果的に子供服に興味を持ってもらえれば良い。
そんなふうに考えたのかもしれません。
自動思考になってしまったら“よく売れているものは良い場所に配置しなさい”となってしまいます。
そうなれば、最初っから子供服を買おう、と思ってやってきた人には興味を引くかもしれません。
しかしその先のこと、“買われたお客様にどうなって欲しいのか?”
それを考えると、本当はどんな展示をすればが良いのか?見えてくるのだと思うのです。
この場合なら、百貨店に来たお客様にまず“子供の笑顔をみて欲しい”ということなのかもしれませんね。
そうなるとお買い物自体の意味が変わってきます。
“子供服というモノ”を買っていただくのか?
“子供を思う親の気持ち”を買っていただくのか?
あなたならどちらのビジネスを選びますか?
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