インデアンカレーのマーケティング
VMDコンサルタントの藤井雅範です。
昔のスパゲッティ?
店の前を通るだけで、香辛料の芳しい香りが漂うお店インデアンカレー。
このお店には、『インデアンスパゲッティ』というメニューがあります。
スパゲッティにカレーのルーがかけられている。
今の一般的なスパゲッティとは違います。
あらかじめゆでてあるものを注文が来てから炒めている、って言う感じの食感。
昔のスパゲッティの味。
おまけにグリーンピースまでのっている。
(皆さんご存知でしたか?40年前には日本で一般的なスパゲッティと言えばたった2種類。ナポリタンとミートだけでした。)
いわゆる『アルデンテ』(歯ごたえの残るように、茹で上がりを絶妙なタイミングで調理する)とは全く違う・・・
でもこの昔ながらの炒めてある様なスパゲッティ、この少し香ばしい感じが、カレーのルーに良く合うんです。
旨い。
ボクも最近は5割の確率で、スパゲッティを注文します。
メニューと内装の違い
インデアンカレーのお店は9店舗。
中には、このスパゲッティを置いていない店もあります。
逆に、ピラフや、ミートスパゲッティを置いておる店。
更にはお子様セットまで揃っているお店も・・・
店によってメニューを変えているんですね。
内装設計は、カウンターだけの店が中心です。
しかし、芦屋店にはテーブル席があります。
さてこの差はどうしてでしょう。
梅田は阪急三番街のお店。
ここは店内はもちろん、店の外まで行列が絶えない、
梅田周辺に勤務されている方以外にも、その日大阪に立ち寄る用事があるとついつい顔を出したくなる様な立地。
ここのメニューは『インデアンカレー』と『ハヤシライス』のみ。
スパゲッティもおいていません。
対して芦屋店。
駅前とは言うものの、人通りは梅田の比ではない。
周辺に飲食店が沢山あるわけでもない。
ここのメニューは先の二つにとどまりません。
『インデアンスパゲッティ』『ピラフ』『ミートスパゲッティ』『お子様セット』まで加わります。
マーケティングが違う
おそらくこういう事ではないでしょうか?
梅田店はいつも行列ができる(店前通行量が多い&十分な目的客が存在する)
回転率を重視。
スパゲッティを茹でる手間、時間、スペースを割かずに、カレー一筋で回転を良くして売上をあげる。
芦屋店は満席になる事は稀(店前通行量少ない&商圏人口少ない)
少ない対象顧客に来てもらい易いメニューの方が良い。
逆に周りに飲食店が沢山あるわけではないので、メニューを増やす。
そうする事で梅田店では仮に週に一回のお客様が、芦屋では週に二回来店される事もあるでしょう。
限られたお客様の来店頻度を増やす、と言う訳です。
また、テーブル席やお子様セットを用意する事で、梅田店では対象になりにくい客層(老人や子供)までが対象になる。
まとめ
同じ屋号でも、立地環境に応じてメニューを変更する事。
同じ屋号でも、内装機能を変化させる事。
あたりまえの様ですが出来ていないところも多くないですか?
これは飲食店に限った事ではありません。
ファッションのお店でもそうです。
前回の記事↓に引き続き
『SNSの時代。インデアンカレーに学ぶヒット商品のヒント。』
インデアンカレーに学ぶ点は多い。
・・・・・そういう事です。
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