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あれもこれも「する経営」から「しない経営」へ|ワークマン、その急成長の秘密

こんにちは!

藤井雅範です。

お店の売り上げをアップさせるVMDのコンサルタントをしています。

 

コロナ禍の中迎えたお正月。

年末年始は読書三昧で過ごしました。

外出が憚れる中、読もうと思って進んでなかった本に取り掛かるチャンスですものね~

 

今回は年末に読み終えた本

『ワークマン式「しない経営」』のご紹介を。

あれもこれも「する経営」

「他店の売れ筋情報を集めろ!」

「顧客管理を徹底しろ!」

「過去のデータを洗い直せ!」

「流行りのプロモーションをやってみろ!」

「取引業者は相見積で1円でも安いところへシフトせよ!」

などなど

こんな指示をしたり、または受けたりしたことはありませんか?

 

そしてそれが刹那的な指示。仕事量は増える一方、あるいはいつの間にか忘れられていて結局役に立たなかったり・・・

アパレル業界ではあるあるかもしれません。

アパレル社員時代、実際に僕もそんな指示を受けたり、部下に対して出していました。

「しない経営」??

しかしそれらを一切「しない経営」により10期連続最高益を更新している会社があります。

それが“株式会社ワークマン”です。

先日読了した本、『ワークマン式「しない経営」』

株式会社ワークマン 専務取締役である土屋哲雄さんによる書籍です。

この本を読んで、これからの価値を生むビジネスにおいて、この「しない経営」がキモだと、そう思いました。

 

『ワークマン式「しない経営」』によると

「しない」とは、相手の立場で考えると、「されない」ということだ。

無用な干渉をされないことで、自分の時間を有効に使えるので、ストレスフリーで売上を上げ、自分のペースで楽しく働くことができる。

ということだからです。

値引きは「しない」

一例を紹介するとこういう事です。

ワークマンは値引き販売をしない・・・・・中略

値引きはお客様への裏切り行為と考えている。

前に値札を見ないで勝ったお客様に対して失礼だ。

その点で各アパレル会社とは戦略が大きく異なる。

アパレル店の中には土日だけ値引きをするところがある。

あるとき、私がそうした店で平日に服を買ったら妻に叱られた。

「なんて馬鹿なことを!土曜日まで待てば1000円安くなるのよ」

なんとも言えない嫌な気分になり、服を買ったことを後悔した。

値引きしなくても売れる製品を作ることが基本だ。

値引きは手間がかかり、一部の顧客だけが得をして不公平だ。

いかがですか?

今のコロナ禍、シーズンセールやタイムセールで集客することすら憚れます。

福袋の対応ひとつ、大きく変化していますよね。

 

あらかじめ値引きすることを想定して原価率を低く設定していることにも、消費者は気づき始めています。

ワークマンでは値札を見ないでお買い上げになる顧客様が多いそうです。

お客様への裏切り行為は最初から「しない」ことが信頼を得ているんですね。

ワークマンらしくないことは「しない」|自社の強みを知る

このような「しない」経営をすすめる上で大切なことのひとつに“自社の強みを知る事”があるようです。

そしてそれを知る上では

・製品力(差別化された製品)

・顧客関係力(固定客の囲い込み)

・運営力(現場の改善力、低コスト運営)

がポイント。

この3つの現状を知った上で強化していく箇所を設定していくということだそうです。

これはブランドやショップのコンセプトを決める上でも使える視点ですね!

 

さらには、ワークマンらしくないことは「しない」

例えば、「アパレル業の戦略は真似しない」ということ。

各メディアでワークマンのライバルはユニクロ、GUと報道されることがあるが、私は全く別の土俵で戦っていると思っている。

王者ユニクロは一般客向けの大きな市場をベーシックな製品で獲得している。

一方ワークマンは高機能で低価格なウエアという小さな市場を狙っている。

ー中略ー

アウトドアウエアやアパレルとの垣根が低くなっているのは事実だが、この業界のやり方に染まると、同じ次元での競合になりその業界では競争「劣位」になり弱くなる。

新業態に参入しても、作業服業界のDNAは絶対に貫かなければ勝負にならない。

そうですよね。

「売れればなんでもええんや!」という姿勢では競争で疲弊するだけですから。

らしくないことは「しない」

これが大切ですね。

 

ワークマンでは、こういった「しない経営」により「社員よし」「加盟店よし」「取引先よし」「会社よし」の“四方よしの経営”が出来ているそうです。

「しない」とは、相手の立場で考えると、「されない」ということ。

無用な干渉をされないことで、自分の時間を有効に使える。

それを徹底した結果、社員も加盟店も取引先も自ら考えて行動してくれる。

楽しみながら仕事の結果を出されているそうです。

 

株式会社ワークマン 専務取締役である土屋哲雄さんによる書籍、『ワークマン式「しない経営」』⬇

アパレル業界に身を置く人にぜひ読んでいただきたい一冊です。

これからのビジネスの参考にして欲しい。

そしてその際は、くれぐれも上辺だけを真似をするのではなく本質を感じとってくださいね。

もう「なんでもする経営」の時代は終わったのです。

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