マーマレードの朝

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 入院中、朝食はいつもパンが出た。

大抵は四角い食パン。

食パンには日替わりでジャムやマーガリン、あるいはマーマレードが添えられる。

これらのラインアップは小学校の給食と変わらない。

あの頃は食パンではなくコッペパンだったけどね。

 

 話はそれるけど、給食で出たパンの名称を“コッペパン”と呼ぶことを最近知った。

それまでは“給食のパン”と呼んでいた。

“コッペパン”という名称を聞いたことはあったけど、ボクの周りで給食のパンのことをそう呼んでいる人はいなかったと思う。

実はこのパンがコッペパンなんだと知ったのは、最近のコンビニにて。

給食のパンにジャムが挟んであって“美味しいコッペパン”などという名称がついていたから。

「あっ、給食のパンのことをコッペパンっていうんだ!」と知ったわけだ。

 

 病室の廊下にトースターが置いてあったので、ボクはたいてい食パンを焼いた。

結構、焼き色がついたほうが好みです。

トースターで5分くらい。

待っている間は窓の外の六甲山を眺めながら朝のストレッチの時間。

網膜剥離の手術の後は、ずっとうつ伏せでいなきゃいけないので(これが苦しい 笑)よく眠れない。

もう身体はカッチコチ。

 

 食パンは二枚あった。

一枚はそのままで食べて、もう一枚にはジャムかマーマレードをつける。

ジャムやマーマレードは、小さくて四角い透明のビニールの袋に入っている。

まんま50年前とおんなじだ。

 

 小学校のころはマーマレードが嫌いだった。

コッペパンとマーマレードを塗って食べる時の、

マーマレードの、オレンジだか夏みかんだかの皮が苦くて苦手なのだ。

できればいちごのジャムかマーガリンのほうが嬉しかったなぁ・・・

少なくとも自分の意思でマーマレードを買ったことは、いまだかつて一度もない。

 

 病室で久しぶりにマーマレードの塗られたトーストを食べた。

これはこれで悪くない。

少なくとも子供の頃の苦手意識はない。

柑橘の皮の苦さを、すこーしだけ味わえるよになった。

味覚って変わるよね~。

こういうときは歳を取るのも悪くないって思う。

 

 よく晴れた朝、トーストにマーマレードの朝食を食べてみる状況を思い浮かべてみる。

熱~い紅茶が合うような気がする、なんとなく。

オレンジペコーだかクイーンメリーだか、よくわからないけど熱~い紅茶。

そんな情景で食べるマーマレードはありかもしれないなぁ。

 

ちょっと魅力的。でも、実際食べてるとやっぱり苦い。わかっちゃいるけどちょっかいを出してしまう女の子みたいです(妄想)

 

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