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「ライヴとリアル店舗の共通点知ってる?」「一瞬にしてトリップ出来ること!」

ずっと昔、TGV(ヨーロッパの新幹線)でパリに行ったことがある。

初めてのパリ。

その時はデュッセルドルフで行われていたユーロショップ(国際見本市)を視察してからの移動だった。

日本からは随分と遠い道のりを経由したこともあり、「パリって遠いなぁ」という印象をもった。

 

そういえばあの時、ほとんど予備知識を持たすにパリに降り立った。

そのせいか、街でジプシーをたくさん見かけて驚いたのを覚えている。

(ジプシーとは、もともと北アフリカに住んでいた民族が移住を繰り返しヨーロッパ全土に広がって生活をしている移動型の集団)

ジプシーは、もともとの民族が持つカルチャーと移動先のカルチャーをミックスさせて独自の舞踊や音楽を生み出している。

いわゆるフラメンコやベリーダンスがそれに当たるらしい。

 

そんなジプシーの音楽にジャズ(アメリカ在住の黒人が発祥)をミックスさせたのがジプシージャズ(ジプシースウィング)

考えてみれば、どちらも元をたどればアフリカに行き着く。

だから相性が良いのかもしれない。

 

先日、ジプシージャズのライヴを最前列で拝聴する機会があった。

ヴァイオリン、ピアノ、ギター、パーカッションという構成。

ヴァイオリンは丁寧にしっかりした音階を生み出しながら、インプロヴィゼーション(即興演奏)ではどこまでもスウィングして突っ走る。

ピアノは胸にアコーディオンを抱えながら演奏し、深い音色を引き出す。時にはグランドピアノの弦を直接爪弾きながら(あんな演奏は初めて観た!)

ギターは6弦、12弦を使い分けメロディからベースのサウンドまで引受け、しっかり存在感を示す。

パーカッションはとてつもなく懐が深く、ツールも多く、どうしたらあんな音が出せるのか?とじっと見入ってしまわせるテクニックを持つ。

 

彼らの奏でる音楽は、聴く人をグイグイ引き込んで、放浪の旅に誘ってくれる。

ミステリアスで、どこか物哀しく、時に激しいムードで。

聴いているうちにまるでパリの街角に居るような錯覚を覚えた。

あの遠かったパリの記憶が一瞬蘇る。

そんな、距離を超えた演奏だった。

高橋誠さん率いる『Pasqua』というバンド、興味があったら聴いてみてね。

 

あんな感覚を店舗の表現でお客さんに伝えられたら良いなぁ。

お店に行くことで、お客さんに一瞬にして遠い異国へトリップ出来るような感覚・ムードを感じてもらう。

そんな店舗だとわざわざ行ってみたくなるものね~

お客さんをドキドキ・ワクワクさせるリアル店舗を作らなきゃ!

改めてそう思わせてくれるライヴだったなぁ。

 

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