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ワールドが躍進した理由から気づく、ビジネスで1番大切なこと

こんにちは!

VMDコンサルタントの藤井雅範です。

ワールドというアパレルメーカーに入社して29年、独立してから6年。

35年間ずっとVMD(ヴィジュアル・マーチャンダイジング)の仕事をしています。

 

ビジネスで大切なこと。それは相手のメリットに貢献することです。

これは僕がワールドという会社に入って、VMDという仕事に就いたことで気づかせてもらったことです。

ワールドの拡大期

ワールドという会社は1959年に創業されました。

木口衞さんと畑崎廣敏さんのお二人による創業です。

1985年に僕が入社した当時の会長と社長です。

おふたりとも小柄で笑顔が魅力的な経営者でした。

まるでえべっさんか福の神のような、幸せそうな表情が印象的でしたね。

 

ワールドは1960年代の後半から『オンリーショップ政策』というものを取り始めました。

当時アパレルメーカーの商品は、卸先であるファッション専門店に仕入れられて、そのお店から消費者の手に渡るルートが一般的。

ファッション専門店の商品は、色んな会社の沢山のブランドで構成されて居るのが普通でした。

ブラウスメーカーからはブラウスを、ニットメーカーからはニットを、スカートメーカーからはスカートをといった具合。

当時の洋服の専門店さんはそれまで呉服屋さんだったお店が多く、内装も洗練されていない。

洋服のコーディネートやディスプレイにも長けてはいない。

そんな時代にワールドの創業者が気がついたのは『コーディネート』という発想。

ヨーロッパの街と日本の街で見かける着こなしの洗練さの違い、これはなんだろう?

「そうか、組み合わせ・コーディネートだ!」

そう感じた創業者は一つのブランドでトータルコーディネートが出来るブランドを作り上げたのです。

 

今では当たり前かもしれませんが、当時はこれが画期的。

カラーコーディネート、シルエットや丈バランス、服飾雑貨のコーディネートと、トータルでのコーディネートを想定して一つのブランドで展開するわけです。

当然お客さんには洗練されたスタイリングが提供できるわけですね。

 

そして肝心なのはここから。

『オンリーショップ政策』というものをとり始めます。

卸先の専門店さんがワールドコーディネート(後のコルディア)というブランドを扱う場合に、店舗の内装、商品の陳列方法やディスプレイ、販売の教育、イヴェントの支援をワールドの専門スタッフが全面的にサポートする、といった政策です。

オンリーショップだけに扱う商品はコルディアのみ。

これが大成功!

 

専門店さんは地域に根づいて古くからのお客さんを持っている。

しかしファッションの販売の洗練されたノウハウには乏しい。

そこで今まで困っていた店舗内装や商品陳列・ディスプレイコーディネートから接客までをワールドがサポートする。

専門店さんのお店は見た目はもちろん、売上も地域一番店へ。

そこにいらっしゃるお客さんはトータルコーディネートで魅力的なスタイリングに仕上がり、満足度が深まるわけです。

 

当然専門店さんは展示会で受注を沢山とってくれるし、ワールドのオンリーショップをやりたいという専門店さんも増えていく。

この成功でワールドは一気に大きく売上を伸ばすのです。

日本初のVMD専門チーム

オンリーショップをすすめる上で大切なことは、専門スタッフの存在です。

店舗の内装、商品の陳列方法やディスプレイ、販売の教育、イヴェントの支援を行うスタッフです。

中でも商品の陳列やディスプレイを専門的にサポートするようなチームは、当時の日本のアパレルメーカーには存在していなかったはずです。

ついに日本初のVMD専門職チームの誕生。当時はS・C(セールスコーディネーター)職と呼ばれていました。

僕たちの先輩はドイツに研修に出向き先生のもとで修行を積んだり、ドイツから日本へ先生を招聘して学んだりしたそうです。

 

その名残で、僕も入社してしばらくは厳しい徒弟制度のなかで可愛がってもらいました(笑)

ひたすら掃除と先輩のサポート。ディスプレイはさせてもらえません。

同期入社の営業職がディスプレイさせてもらっていても専門職の僕はさせてもらえない。

それだけ専門職としての意識を高く植え付けられたことは、今となっては感謝しかありませんね〜(当時は理不尽だと思ってたけどw)

 

僕たちがディスプレイしていると他のアパレルメーカーの人間が熱心に見つめていたり、写真を撮られたりしたものです。

そう言えばこんな経験もしました。

ワールドのオンリーショップが1Fに、2Fと3Fは他社のメーカーを展開している大きな専門店さんがありました。

そこでは1Fの店作りだけでなく、他社商品が展開されている2Fと3Fも僕たちVMDチームに任されていたのです。

僕にとっては他社の商品に触れることは刺激的で勉強になりました。洋服だけでなく、ジュエリーや毛皮やレザーからインポートのハイブランドにも触れることが出来たしね。

 

専門店のオーナーは、他社の営業にまで僕の指示で動くよう働きかけてくれたし。

だから僕も当然のように他の売り場も手がけさせてもらっていました。

商品はモノだけではない!

こんな経験をさせてもらって気づいたこと。

それは常にモノ(商品)の先のことを考える、ということです。

売っているものが洋服だからといって、売れそうな洋服を作って専門店に売り込む、というだけではワールドはここまで伸びなかったとこでしょう。

“専門店のその先の消費者が、完成されたコーディネートで魅力的になる”そのために出来ることは?

ここを考えた、ということですね。

だから専門店に対して店舗環境から陳列方法からイヴェントの仕掛けから接客・応対まで、専門家としてサポートするのです。

それによって最終消費者は購買体験からその後のライフスタイルまで満足度が高くなる。

『アパレルメーカーだから洋服を売っていれば良い』、ではないのです!

あなたは何を提供できますか?

たとえばカットサロン。

髪を切るのが仕事だと思うかもしれません。

でもあなたの提案した髪型でお客さんが会社の面接に受かったら・・・

あなたは『人生の岐路を乗り切るお手伝い』をしているのかもしれません。

 

たとえば眼鏡屋さん。

よく見えるメガネを売るのが仕事だと思うかもしれません。

でもあなたの専門的な検眼技術により完成したメガネを掛けることで、今まで抱えていた慢性の頭痛から開放されたとしたら・・・

あなたは『健康に過ごせるくらしのお手伝い』をしているのかもしれません。

 

 

モノ(商品)は同じような商品、或いはもっと安い商品がいずれ出てくるものです。

これは当然です。

しかし、モノ(商品)だけではないその先のお手伝いができていれば、そんなことに一喜一憂することはないのです。

ビジネスで大切なことは相手のメリットに貢献すること。

これは僕がワールドで学ばせてもらったいちばん大切なことだと、そう思います。

 

あなたの仕事に置き換えると、どんな事ができますか?

教えてもらえれば嬉しいです。

 

 

 

 

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藤井 雅範

代表 VMDコンサルタント株式会社ライトハウス
アパレルメーカー 株式会社ワールドにて28年と9ヶ月、一貫してVMDの専門職に従事。レディス、メンズ、雑貨ブランド。セレクト、ファミリー及びスポーツ業態のVMDを経験。複数の事業部にてVMDマネージャーを歴任。エクスペリエンス・マーケティング実践塾55期生。《藤井雅範のプロフィール》

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