原点はニット|表現のプロとしての仕事
ニットとの出会い
最初にニットを意識したのは物心がついた頃。
母親や幼稚園や小学校の女の先生が来ていたカーディガン
その“人”が着たニットの柔らかさ、暖かさ、毛糸の香りから。
自分自身も冬に暖かい厚手のカーディガンを好んで着るようになった。
でもウール素材のタートルネックのセーターは苦手 首がかゆい 笑
仕事としてのニット
社会に出て、商品としてニットと向き合う。
カシミヤやアンゴラ、アルパカやキャメルといった獣毛の存在。
柔らかさ、暖かさだけでなく、光沢やヌメリ感や艶感を感じる表情があることを知る。
VMD職としてニットの表現を学ぶ。
素材、ゲージでドレープの表情が変わる。
シルクかウールか?
細番手か太番手か?
梳毛か紡毛か?
ディスプレイは、トンボハンガーか?
フォールディング(置き)か?
ハンギングか?
フッキングか?
マネキンか?
トルソーか?
マネキンでもFRP製が良いのか?
ウレタン製が良いのか?
・・・
表現の専門職として追求してきた。
“人”ありきのニット
でもね、ニットの良さを伝えるには自分がニットを好きになることが近道だと言うことにも気づいた。
売り込むだけの“モノ”としてではなく、人が着ることによって醸し出される柔らかさや暖かさや香りといった、感情を動かす存在として。
マネキンやトルソーといった道具に頼るのではなく、まるで“人”が着たときのニットの柔らかさ、暖かさや香り・・・
それを表現するのがプロの仕事なんだと。
その後
VMD職として100近いブランド、400店舗を超える出店に携わらせていただき、本当にかけがえのない経験をさせてもらった。
けどその原点は、ニットにあったんだなぁと、そう思うんです。
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