ファッションは楽なビジネスである。
VMDコンサルタントの藤井雅範です。
ファッションは楽なビジネス、そう思います。
ファッションの流行にはサイクルがありますよね?
繰り返されるのです。
もちろん多少の進化はある。
でも算盤や電話の進化ほど早くない。
昔の流行が、それほど形を変えずに繰り返される。
考えてみると、楽なビジネスと言えます。
なのになぜ、アパレルは不況などと言われているのでしようか?
ファッションの着こなし方を優しくお伝えできればもっと仕合わせになる人が増えると思います。
そして、すでにクローゼットにたくさん持っているのに、さらに買い足してくださる。
考えてみるとファッションほど楽なビジネスはあまりみあたらない、そう思うのです。
通信機器の場合
例えば、「通信機器」を考えてみましょう。
電話が出る以前は、「飛脚」と呼ばれる人が手紙を運んで、そのやり取りで通信していたわけです。
その後、電話が開発されました。当時は交換機を介しての通話。
やがて自動通話でダイヤル式になり、のちにプッシュホン、そしてコードレス電話、さらには携帯電話と発展していきます。
そして今は殆どの人の手にスマートフォン。
その間わずか140年ほど。
目覚ましい発展です。
交通機関の場合
「交通機関」に関しても同じ。
蒸気機関車が実用化され始めてわずか200年ほどです。
ライト兄弟が飛行に成功したのは115年ほど前。
今はリニアモーターカーの実用が目の前に迫り、ドローンの運用も広がりつつあります。
こちらも目覚ましい発展。
ファッションの場合
対してファッションはどうでしょう?
洋服や靴や帽子・・・
基本的には100年前と大きくは変わっていないように思います。
多少のディティールや機能性は確かに変化しています。
でも基本的には大きな変化はありません。
たとえばダッフルコート
200年ほど前にポーランド軍によって フードつきダッフルコートが開発されたのがはじまりであるという説があるそうです。
今も殆どおんなじデザイン。
たとえばピーコート
Pコートは、元々15世紀に下級海員の防寒上着としてオランダで誕生したらしい。
これも基本的には同じようなデザイン。
たとえばボーダーのバスクシャツ
その起源は16世紀までさかのぼるそうです。
スペインとの国境に程近いバスク地方の漁師が、伝統的な手編みのセーターをコスチュームとして愛用していたことからその名がつけられたらしい。
これも大きな変化はありませんね。
ファッションは繰り返される
そしてファッションのトレンドは繰り返されます。
同じようなアイテムが周期的に注目を集める。
多少の組み合わせ方がトレンドによって変わるくらいなのです。
通信機器や交通機関のような目覚しい変化はありません。
躍起になって新しい知識を学ばなければついていけなかったり、着こなせなくなったりするものではありません。
基本的なコーディネートや取扱の知識を身につければ、みんなが簡単に楽しめるものなのです。
だから思うのです。
ファッションビジネスは楽なビジネスだと。
少なくとも、最新の通信機器やパソコンのビジネスのように日々アップデートされる情報や知識を吸収するのに精一杯といったことはないのです。
ビジネスとしてファッションを扱う我々は、その楽しみ方を解りやすくお客様に伝えることが仕事であると。
それを丁寧に行っていくこと。
自らの商品の価格の安さや、お買い得感をアピールするばかりでは本当のファッションの楽しみ方は伝わりません。
着こなしや着回しや色合わせや素材のコーディネート、TPO、小物の使い方・・・
そういったことをお客様に解りやすくお伝えすることだと思います。
それができればお客様はファッションを楽しめるようになる。
だから売れてゆくのだと思います。
いくら安かろうが、お得であろうが、楽しみ方がわからなければただの「モノ」でしかない。結果ファッションビジネスが難しいものになる。
シンプルに考えてみれば良いのだと思います。
皆さんはどう思われますか?
いつも為になる記事をありがとうございますm(__)m
今回、特に感慨深いなぁと思いコメント失礼します。
トレンドに周期があるのは事実ですが、だからこそ廃れない…。
購買意欲は無くならない。
バブアーやバラクータ、グローバーオール等は特にそれが顕著だと思います。
私はセレクトショップで働いていますが、まさにその通りだと共感いたしました。
また、お客様により良い物をご提案していこうと気持ちが上がりました。
ありがとうございます!
また記事楽しみにしています。
コメントありがとうございます!
そうですよね。
シンプルに考える事。
良いモノをより価値高く、伝えていくことができれば良いですよね!