接客せずに“もてなす”とは?
VMDコンサルタントの藤井雅範(ふじいまさのり)です。
お洋服でもちょっと見てみようかな?なんとなく・・・
そしてファッションのお店に入る。
すると間髪入れず、『いらっしゃいませ!』
スルスルッと近づいてきて、『今日はなにかお探しですか?』
『その商品は 入荷したばかりなんですよ!』
と矢継ぎ早のお声がけが。
思わず、気持ちがブロックされて、踵を返してお店から出て行きたくなる・・・
こんな経験、ありませんか?
先日行われたファッションワールド東京2015秋。
そこで行われた㈱ビームスのサービスマスターである齊藤浩樹さんの講演。
『上司を意識して職場に立つのではなく、お客様を見て仕事をして下さい。上司だけでなく、お客様からも温かい評価がいただけるはずです』というメッセージにあるように、販売員の皆さんのモチベーションが上がる内容のお話でした。
お客様を観察する
お話の中で、ボクが最も共感できた内容があります。
それは《接客に入っていないのに、もてなす・・・》というお話。
冒頭に書いたような“お客様に心のブロックをされてしまう”そうはなりたくありませんよね。
齊藤さんの言葉では『お客様と気持ちをリンクさせましょう』とおっしゃっていました。
お店に入っていらしたお客様が、どんな気持ちなのか?
すで見買うものを決めて来ている
なんとなく覗いてみた
急いでお買い物をしようとしている
・・・・・
そんなお客様の気持を察して、自分の気持ちとリンクさせましょう、というお話でした。
その一例として出てきた《接客に入っていないのに、もてなす・・・》ということ。
これは、入ってきたお客様に対していきなりこちらの都合で接客することとは正反対の行動です。
たたまれていた商品を広げてご覧になったお客様が、たたみ直して棚に戻そうとする際に『そのままで結構ですよ』とお声がけする。
靴をご覧になっているお客様に、さり気なく椅子を近づけて差し上げる。
こんな風にゆっくり見てもらう空気感をつくりだすこと。
それが《接客に入っていないのに、もてなす》ということでした。
結果は大きく違ってくる
人は売り込まれるのが嫌いな生き物です。
売り込まれると心をブロックしてしまう。
でもこんなふうに、接客されているのではないのにもてなされている感覚、これは心地よく感じる。
嬉しいものですよね!
同じお客様への応対でも、結果は大きく違ってきます。
《接客に入っていないのに、もてなす》
とても共感できるポイントです!
藤井様
講演をさせて頂いたBEAMSの齊藤でございます。
この度は、この様な共感を文章にして頂きまして、本当にありがとうございます。
あの場でもお話しさせて頂いた通り、日頃の接客についてお話しをする事は初めてでしたので、言葉足らずな事も多かったのでは?と思っておりました。
藤井様の心にも、お届け出来る物が残せてやって良かったと思う事が出来ました。
本当にありがとうございました。
BEAMS銀座 齊藤浩樹