知っていますか?北海道バター株式会社|古い木箱の由来
古いものが好きだ。
特に高価でなくて良い。
年月を感じさせるものに惹かれてしまう。
庭で物入れとして使っている木箱もそう。
昔のバターやマーガリンを運ぶために使用された古い木箱。
1つはおなじみの雪印乳業株式会社(現雪印メグミルク)の雪印マーガリンの箱。
もう一つは北海道バター株式会社のクローバーバターの箱。
焼けた木の肌、インクの掠れ。
どちらも良い味が出てる。
雪印は馴染み深いけど、クローバーバターは知らなかったのでググってみた。
すると・・・
起源はどちらも『北海道酪農共同株式会社』というところに行き着くらしい。
なんだか毎朝見ている朝の連ドラ『なつぞら』の農協を連想させて、親しみを感じる。
雪印もクローバーバターも元は同じ会社だったということ。
それも乳製品では日本最大規模の会社。
あまりに寡占状態だった様子で、過度経済力集中排除法(集排法)という法律の制定により、日本政府から分割の指定をされたそうである。
法律によって政府から強制的に会社を分割させられるとは、なんだか時代を感じさせる。
それほど巨大企業だったんだろうね〜
ときは昭和25年。
『北海道酪農共同株式会社』は『雪印乳業株式会社』と『北海道バター株式会社(後のクローバー乳業)』に分割。
やむなく別会社となった。
しかしともに同じ釜の飯を食った仲間、社員たちは将来の再合併を夢見ていたそうである。
営業エリアがバッティングしないようにしたり、パッケージのデザイン(黄色地で、北海道の地図を大きくかたどった、おなじみのもの)も共通項をもたせたようだ。
そして昭和33年、願いが実って再合併。
『雪印乳業株式会社』が『クローバー乳業』を吸収したそうだ。
これにより『北海道バター株式会社』はもちろん『クローバー乳業』も『クローバーバター』という名も消滅した。
『北海道バター株式会社』が『クローバー乳業』へ改称したのが昭和32年。
ということはこの木箱は昭和28年から昭和32年の間に作られたもの、ということになる。
なかなかのヴィンテージアイテムだ(笑)
実はこの木箱は実家の納戸で眠っていたもの。
改装する際に貰い受けた。
そういえば僕の父親はサラリーマン時代、姫路で雪印の販売会社に在籍していたのだった。
約60年ほど前、芦屋へ引っ越しする際の荷物とともに姫路からやってきた木箱なのだろう。
僕は雪印は馴染み深いけど、クローバー印は知らない。
もちろん吸収合併の逸話も知らなかった。
だけどそんな話を聞いてまたこの木箱を眺めると、なんだか感慨深い。
こんな風に古いものに惹かれるのは、きっとそこにストーリーを感じるからだろうね〜
誰かが書いた「クローバー 和文」の走り書きが、なぜか沁みる・・・
そういうことです・・・
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