ニーズのないところにウォンツを生み出す|『DECATHLON』オープンその②


『顧客ニーズを聞け!』などと言われるがそんなモノ聞いても仕方ない。

『顧客に気づきを与える』のが提供者の使命である。

そう思います。

そもそもニーズを聞いても大した答えは返ってこない。

極めて個人的に「こんなのあったら良いな」くらいの返答があるくらい。

おそらくそれは既存の商品と大差ない、あるいは全く実現不可能なものでしょう。

だって顧客はプロではないのだから。 

 

もちろん意見のある顧客を無視することはありません。

しかし、顧客にニーズを聞くことに注力しすぎて商品開発やマーチャンダイジングまで委ねてしまうのは本末転倒である、ということ。

DECATHLONでの気付き

先日のブログでも書いた、フランス生まれのスポーツ用品最大手SPAのDECATHLON↓

 

その日本第一号店を見ていて『あっ、コレ欲しい』と思った瞬間がありました。

カラーリングの妙

自転車売場を見て感じました。

オシャレだな!っていうこと。

自転車自体のフォルムや機能性は見慣れたものかもしれません。

でも色付けが良い。

キッズ用の自転車にこんなシックなカラー、なかなか見かけない。

センス良いです。

孫ができたら買ってあげたい(笑)

敷居を低くする

ショートボードやロングボードが目を引く波乗りコーナー。

その並びの前方はボディボード。

本格的なボディボードから、波遊び用の空気で膨らますものまで。

そのフォルムはしっかりボディボードです。

 

僕が見ていると、横に母娘連れがやってきた。

小学生くらいの娘が波遊び用のボディボードを見て言いまいした。

『あっ、コレで波に乗りたい』

 

『サーフィンをする』のは少々敷居が高いことでしょう。

でもボディボードでも『波に乗る』という行為は、気軽に体験できる。

 

ここでの陳列はこんな順番でした。

前から、波遊び用ボディボード→本格的ボディボード→サーフィン用ショートボード→ロングボード。

プライスの順番も後ろへいくに従って高くなる。

 

同じ『波に乗る』という行為で商品を集め、前方ではその敷居を低く設定している、ということです。

 

もう一つ、それまで全く興味なかったのに突然欲しい!そう思わせるコーナーが有りました。

それは実に『アーチェリー』

  

手軽に庭や公園で遊べそうな吸盤タイプの弓。

本格的なフォルムの弓に的。

これらが並んで陳列されています。

 

競技としてのアーチェリーには全く興味がありません。

でもこれで家族や友だちと遊んだら楽しいだろうな?

そんな盛り上がる情景が頭に浮かびました。

そして突然欲しくなる。

『アーチェリー』という、それまでは自分と縁がなかった遊びに対する敷居を低くしてくれた、というわけです。

ニーズがなくてもウォンツは生み出せる

もし事前にニーズを聞かれたとして

シックなカラーの子供用自転車がほしい!とか

ボディボードが欲しい!とか

アーチェリーがしたい!とか

そんな答えは返ってこないかもしれません。

しかしこの売場で、僕や居合わせた母娘はウォンツを感じたのです。

あらかじめニーズなんてなかったのに・・・

 

顧客ニーズを聞きだしてヒット商品を提供する、というのは実際には簡単なことではない。

しかしカラーリングや陳列手法を変えるだけでもウォンツを生み出すことは出来る。

ちょっとした気づきを与える、ということです。

おまけにこれにはほとんどコストが掛からない。

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藤井 雅範

代表 VMDコンサルタント株式会社ライトハウス
アパレルメーカー 株式会社ワールドにて28年と9ヶ月、一貫してVMDの専門職に従事。レディス、メンズ、雑貨ブランド。セレクト、ファミリー及びスポーツ業態のVMDを経験。複数の事業部にてVMDマネージャーを歴任。エクスペリエンス・マーケティング実践塾55期生。《藤井雅範のプロフィール》

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