学生の答えから気づく、余剰在庫改善策

こんにちは!
VMDコンサルタントの藤井雅範です。
学生が興味を感じたビジネス計数とは?
先日、短大での講義で、テキストの“『ファッションビジネスの計数知識』を読んで興味を感じた部分とその理由”を課題としてみました。
この場合の計数とは、『単品管理とPOS』『在庫と適正在庫』『価格表示』『客単価』『販売価格』『商品回転率』など15項目もあります。
さて学生からの回答で、興味を感じた数が多かったのは何だと思いますか?
実は圧倒的に多かったのが
『在庫と適正在庫』に関してだったんです。
実に3人に1人がこれを選びました。
その理由としては
「気づかない部分だったので」
「廃棄するとなると環境に悪い」
「多すぎてもダメとは認識できてなかった」
「適正在庫を知るとリスクが減らせる。売るものに集中できる」
「適正在庫を知るって、店作り(VP.PP.IP)でも大切だと思った」
などという答えを聞くことができました。
なるほど・・・
確かに近年、アパレルの消化率が悪くなり余剰在庫が問題となっています。
それを消化するためのビジネスも盛んになってきていますね。
アパレルの推定消化率は50%を切った、とも言われています。
(ちなみに1990年ごろは90%以上)
メーカーは『作りすぎ!』
小売店は『仕入れすぎ!』
ということ。
小売店でできる改善策
小売店で仕入れすぎる気持ちもわかります。
「店内がスカスカだとみっともない」
「商品が少ないと店が変わり映えしない」
「うちは顧客さん中心なので、たくさんの中から選んでいただかないと」
・・・・・
そう感じていらっしゃるかもしれません。
学生の回答を再度見てみましょう。
“「適正在庫を知るって、店作り(VP.PP.IP)でも大切だと思った」”
そうですね。
『仕入れすぎ!』をやめて適正在庫にする。
今まで通りの店づくりなら、確かにスカスカになるかもしれません。
でも以下のことを実践したらどうでしょう?
- ハンガーラックにスリーブアウトして見せていたものをフェイスアウトに変更する(20枚→2枚へ)
- 小だたみ中心の棚ものを大だたみにする(4山→2山へ)
- バッグや靴を配置するピッチを大きくする(5cm→10cmへ)
- PP(各コーナーのディスプレイスペース)を増やす(2箇所→4箇所へ)
- 意図的なカラーMDを表現し、二週間ごとにカラーを変更する(ラックのカラーコーディネート、フェイスアウトのカラー、たたみのトップの色、ディスプレイのポイントカラー)
在庫数が少なくても店内はスカスカには見えないことでしょう。
また意図的なカラーMDを表現すると
「あらっ、何か変わったわね!」
上顧客様ほど、そう言ってくださることでしょう。
適正在庫は『セール待ち』を減らせる!
さらに、適正在庫ならセールが余剰品で溢れることがなくなります。
お客様はセールを期待せず正規価格で購入してくださる様になります。
プロパーでの消化率が高まるのです。
学生の答え
「適正在庫を知るとリスクが減らせる。売るものに集中できる」
「適正在庫を知るって、店作り(VP.PP.IP)でも大切だと思った」
メーカーは『作りすぎ!』からの脱却
小売店は『仕入れすぎ!』からの脱却
そんな気づきを与えてくれました。
業界内の情報に耳を澄ますことも大切ですが、たまには学生の意見に耳を傾けてみる事も気づきがありますね!
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