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『市場』というワンダーランド|森市場にて

こんにちは!

藤井雅範です。

森市場にて

その昔、日常のお買い物の中心は近所の市場でした。

ボクは芦屋市の西の外れに住んでいたので、神戸市東灘区の森市場へよく行っていましたね。

幼稚園くらいかなぁ。

母親に手を引かれて、ついていったものです。

 

市場では大抵のものが揃いました。

食料品はもちろん、文房具や洋服から呉服まで市場の中のお店で買うことができたんですよ。

八百屋、果物屋、お豆腐屋

市場のお店でも印象に残っているところがいくつかあります。

すっごいダミ声の八百屋さん。

『安いよ安いよ〜ほら奥さん、こうてって、こうてって〜(買っていって、という意味)』

『どこから声出してんねん?』と子供心に思ったものです。

『気易く人の母親に話しかけんな!』とも思いました(笑)

でも向こうもお仕事なんだよね〜

そうやってコミュニケーションを取っている。

 

魚屋さんなどは『今日は鯛が安いよ〜。子供の合格祝いにどないでっか〜』とかね。

『そっか、合格したら鯛が食べられるんや!』そんな事を素直に受け取ったものです。

 

魅せ方で印象的なのは果物屋さん。

シルバーの大きなバットに並べられた、たくさんのイチゴ。

量り売りなのでそれを掬って秤に載せる。

それを掬うのがピンク色の“下敷き”

まるでイチゴのカラーが乗り移ったように、下敷きまで美味しそうに見えたから不思議です。

 

それとお豆腐屋さん。

お豆腐はすべて水槽の中に彫り込まれています。

注文が入ると、水槽から素手で取り出して小分けのケースにいれる。

それを機械に通すのです。

すると出てきたお豆腐は透明フィルムでキレイにラッピングされている。

その工程を見るのがとっても好きでしたね〜。

 

あとは蒲鉾屋さんが印象的でした。

小さなボクにはかまぼこの収められている冷蔵ケースは目に入ってこない。

冷蔵ケースを支えている御影石の土台が見えてくるのです。

その石にはレリーフ(彫り物)が施されており、その凹んだところに何故か真っ白な塩が置かれている。

何かのお清めの意味があったのかなぁ・・・

つい、それを手にとって嘗めて怒られたものでした。

優しい人と触れ合う場所

市場はワンダーランドでもありました。

並列に二列のメインストリートがあり、途中にそれをつなぐ細いサブストリートがいくつもある。

幼いボクは歩いているうちについついまどろんでしまう。

 

ある時、母親の手に引かれながら、そしてまどろみながら歩いていてフッと気がついた。

母親の方を見上げると、なんだか様子がおかしい。

なにやら様子が違う・・・

髪型が“おさげ”になっている。

おまけに服装はセーラー服!?

『えっ!』と思った。

でもしっかりと手は握っていてくれている。

なぜだかボクもそのまま歩いた、母親ではないと理解したのに・・・

 

どうやら、寝ぼけたボクが母親と勘違いして女子高生の手を握ったみたい。

優しい彼女はわかっていても手を離さずにいてくれたようです。(笑)

 

市場っていうのはそんな場所。

お店の人も買い物する人もお互いにコミュニケーションをとる。

必ずしも“モノを買う”ためだけではなく、相手を気遣ったり思い遣ったりする場所でもあったんですねぇ。

 

今はこういった場所なドンドン少なくなっています。

しかし、こんな時代だからこそ“市場”のような場所があってしかるべきだと思います。

だってリアル店舗でした出来ない体験が、ぎっしり詰まっている場所だと思うから。

そういうことです。

 

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藤井 雅範

代表 VMDコンサルタント株式会社ライトハウス
アパレルメーカー 株式会社ワールドにて28年と9ヶ月、一貫してVMDの専門職に従事。レディス、メンズ、雑貨ブランド。セレクト、ファミリー及びスポーツ業態のVMDを経験。複数の事業部にてVMDマネージャーを歴任。エクスペリエンス・マーケティング実践塾55期生。《藤井雅範のプロフィール》

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