どうしてパッケージのほうが伝わるのか?|村上春樹からの気付き

公開日: VMD, セミナー, 村上春樹


VMDコンサルタントの藤井雅範です。

昨日は名古屋でVMDセミナーを開催しました。

熱ーい一日になったなぁ。

 

VMDセミナーin名古屋

名古屋は栄での開催。

なのに、大阪から駆けつけてくれた方がお二人も!

そしてどちらもVMDのコンサルタントの方。

ボクと同業です。

なんか、とっても嬉しかったなぁ。

「比喩というのはパッケージ」

昨日のセミナーでもお話した内容です。

村上春樹さんの小説には“比喩”がよく登場します。

たとえばこんな感じです。

『10分ばかり後でグレープフルーツの様な乳房をつけ派手なワンピースを着た30歳ばかりの女が店に入ってきて僕のひとつ隣に座り、僕がやったのと同じようにみせの中をぐるりと見回してからギムレットを注文した』

こんな比喩、ボクは結構好きです。

なんだか情景が互換で伝わってくるから。

『グレープフルーツのような乳房』の女の人ってどんな人だろう?

乳房の形だけでなく、ヘアースタイル、ファンデーションの色、リップのツヤ、着ているワンピースのフィット感、香水の香り・・・そんなものが思い浮かんでいきます。

単に、『大きな乳房』とだけ書いてあったらそこまでは想像できない。

『グレープフルーツのような乳房』という比喩の力が成せる技のような気がします。

“一点のモノ”より“モノの詰まったパッケージ”のほうが伝わる

村上春樹さんは、自身が比喩を多用することに関して、このように述べています。

『比喩というのは言うなればパッケージです。ただモノを渡すだけではなく、モノの詰まったパッケージを渡すのです。ただの意味を共有するのではなく、総合的な、複合的なイメージを共有するのです。これは書く方にとっても、(たぶん)読む方にとっても、素晴らしい達成だろうと僕は考えています。もちろんそう考えない方もいるだろうとは思いますが。』

コレはビジネスにとっても、気づきの多い言葉のように思います。

親友に待ち望んだ女の赤ちゃんが生まれたとします。

誕生祝いになにかプレゼントするとしよう、そんな時。

 

高価なベビーベッド一台を送ること。

ベビー服、帽子、手袋、靴下、よだれかけ、ガラガラ、タオルケット、オルゴール・・・その全てが女の子らしいフェミニンなテイストでまとめられているパッケージを送ること。

どちらが思いが通じるのか?ということ。

 

例えを広げてみるとこんなことも言えるかもしれません。

お洋服屋さんだからお洋服だけをお客さんにおすすめすることと、そのお洋服がよく似合うインテリアや観葉植物、そのお洋服に合う音楽、そのお洋服を着ている人に似合うエプロンやキッチン雑貨、ヘアースタイルやメイキャップアイテムまでをコーディネートして差し上げること。

この違いも同じかもしれません。

 

一点の“モノ”よりも、モノの詰まった“パッケージ”のほうが伝わる、ということ。

あなたのビジネスにおける“パッケージ”とはなんですか?

そしてあなたは“モノ”を売っていますか?

それとも“パッケージ”を売っていますか?

 

これが、これからのビジネスのヒントになっている気がしてならないのです。

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藤井 雅範

代表 VMDコンサルタント株式会社ライトハウス
アパレルメーカー 株式会社ワールドにて28年と9ヶ月、一貫してVMDの専門職に従事。レディス、メンズ、雑貨ブランド。セレクト、ファミリー及びスポーツ業態のVMDを経験。複数の事業部にてVMDマネージャーを歴任。エクスペリエンス・マーケティング実践塾55期生。《藤井雅範のプロフィール》

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VMD:ヴィジュアル・マーチャンダイジング→ お客様にあなたのお店(あなたのブランド)の価値を“視覚をメインとした五感で伝えること”。そのシステムのことをさす場合もある。

VP:ヴィジュアル・プレゼンテーション→ そのお店のMDの特徴やコンセプトを表現すること、またはそのスペースのこと。一般的にはお店のファサード(入り口、通路面のお店の顔の部分)にあるショーウインドウやステージ上で数体のスタイルをまとめてみせる場合が多い。

IP:アイテム・プレゼンテーション→ そのお店で、商品が、お客様が手にとれるように陳列されている状態、またはそのスペースのこと。

PP:ポイント・オブ・パーチェス・プレゼンテーション→ IPされている商品群をピックアップして、着こなしや着回し使い方を表現すること、またはそのスペースのこと。いわゆるPOPもこのPPの一部に分類されます。

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