風を読む、ということ・・・

VMDコンサルタントの藤井雅範です。

風が見えるようになる

ヨットに乗る時は『風を読む』ということが大切になってきます。

ヨットは風上に向かっておおよそ45度以内の方向には進めません。

逆をいえば、45度以上なら風に向かっていける、ということです。

ぐいぐい風上にのぼっていく感じが味わえる角度なんですね。

風上の目的地に早く到達するには、その角度を維持するテクニックが必要。

しかし『風は見えない』のです。

その見えない風の方向を教えてくれるものがいくつかあります。

一つは肌で感じること。

ただし風の弱い時はわかりにくい。

また、ヨットが動いている限り、動くことによる向かい風がおこるのでこれもわかりにくくなってしまいがち・・・

もう一つはテルテールというもの。

これはセールに取り付けます。

セイルの両面、表側と裏側に貼り付ける。

このなびき方が両面とも同じように真っ直ぐなびいている状態、これが安定して推進力が出ているときなんです。

スキッパー(舵を取る人)はこのマークを気にしながら、操作する。

そうすることで、わかりにくい風の向きをある程度適確に読み取ることが出来るんですね。

『風が見える』ようになる・・・

もしも風が見えないままだと安定して進んで行けません。

当然目的地への到達時間は長くなる。

だからテルテールの様な指針は、スムーズに目的地に到達するにはとても便利なツールになるというわけです。

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ビジネスにおける“風”

ビジネスでも『風を読む』という事は大切です。

風自体は自分の力ではどうしようもないもの。

風任せ、という言葉もあるくらいです。

天候の変化、周辺環境の変化(交通機関の変化、新施設のオープン、催事の有無など)、祝祭日の曜日シフトなどなど。

館への導入客数や、店前通行量は変化します。

そしてこれらはある程度予測出来るのです。

その日になって急に判明することではありません。

事前に『風を読む』ことが出来ます。

去年の自店の売上状況を基に、今年の天候や環境や曜日の変化を組み込んで考えると、ある程度の売上予測は出来ますよね?

そこで、去年より悪くなりそうだったとしたら事前に手を打つのです。

『店前通行量が20%減る』ということが予測出来るのならば、それをカバーすることを考えてみる。

通行客数が減っても、入店率をあげてカバーすることが出来る。

更には、入店されたお客様の購買率をあげてカバーすることも出来る。

更には、お買い上げいただくお客様の客単価をあげてカバーすることも出来るわけです。

入店率をあげる為にショーウインドウに工夫してみる。

購買率をあげる為にPOPをつけてみる。

客単価をあげる為に、コーディネート別のレイアウトにしてみる。

客数が減るのを口実に『今ならごゆっくりご覧いただけますよ』と顧客様に来店をお勧めする連絡を取る、などなど。

打つ手は沢山あります。

『風を読む』ことが出来たら打つ手が見えて来るわけですよね。

事前に備えることが出来る。

風を読まずに、『お客さんが少ないなぁ』とつぶやいてみるのとではその違いは歴然です。

 

風を読みましょう。

そして手を打ちましょう。

 

・・・・・そういうことです。

 

 

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  1. あおきゆき

    藤井様

    風を読む、、、と聞くと、自然との調和 のような感じがしますが、ビジネスにおいては、ロジカルに考える事が必要ですね。苦手分野です、、、
    ですので、藤井様のおっしゃるように、前年の日報ですとか、天候、館や周辺のイベントを元に、私なりに風を読む習慣をつけ、アクションをおこし
    ていきたいです。

    ありがとうございます!

    青木由紀

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