フライトジャケットをめぐる小さな冒険
僕が着ているのはTYPE A-2と呼ばれている革ジャン。
アメリカ陸軍航空隊(USAAC)のフライトジャケットの復刻です。
ホースハイド(馬革)の色がとても気に入って、もう17年ほど前に購入。
ずっと愛用しています。
そして昨年、ついにジッパーが壊れてしまいました。
「本体は全然傷んでいないしどうしようかなぁ、フツーにお直し屋さんに持って行ってYKKのファスナーに付け変えられるのは絶対イヤだし・・・」と思ってググってみたら。
ありました。大阪の桜川に、パーツまで揃っているミリタリーショップが!
MASHというミリタリーショップ
その『MASH』というお店で扱っているジッパーには、1940年前後に作られた本物のヴィンテージモノがあるんです。
元々の革ジャンについていたのはCROWN社のジッパーでおそらく復刻モノ。
雰囲気は良いのですが、革ジャンのゴツい素材感に対して少々華奢。
だから壊れてしまったんでしょう。
『MASH』でおすすめされて今回選んだのは、デッドストックで残っていたTARON社の本物。ジッパーのリテーナーボックスはアールデコデザイン。
革ジャンの素材感にも合った質感です。なのでとっても満足、したのですが・・・
『MASH』ではジッパーは売っていてもお直しは承っていないとの事!
おーどうしよう?と思っていたら、『MASH』のスタッフがお直し屋さんを紹介してくれました。
アメリカ村の『テキーラ』
そのお直し屋さんはアメリカ村の真ん中にあるそう。
なのでジッパーを購入したその足でアメリカ村を目指しました。
アメリカ村を散策しながら目的のビルに到着。
しかしそのような店舗は見当たらない。
『MASH』で渡された紙を見るとどうやらビルの上階の様子。
住居部分なのでインターフォンでご挨拶してから解錠されたドアを開け、エレヴェーターに乗り込みました。
降りると奥に見える一室が、目指すお直し屋さん『テキーラ』
部屋に入ると中はミシンや糸やハサミ、そして全国から送られてきたと思えるお直しを待つ衣料たち、ミリタリーモノやデニムアイテムが溢れています。
店主と思われる方に革ジャンとTARONのジッパーを渡す。
「二週間くらいでできると思います」
その後一週間程度で連絡があり、お修理が出来上がったとのこと。
早速引き取りに『テキーラ』へ。
完成品を見ると・・・
しっかりした質感のジッパーがしっくりと馴染んで、完成していました。
よかった〜
しかし考えてみると革ジャンのジッパーを付け替えるって大変な作業だと思います。
レザーと裏地とリブニットにまたがる糸を解き、ジッパーを外し、新たなジッパーをつけ、また元通りにレザーと裏地とリブニットを縫い合わせる。
その縫い糸は、元々使われていたものと同じ色で同じ太さのものでなければ違和感が出る。だから慎重に選びかつ揃えておかないといけない。
簡単にはいかない作業であることは容易に想像できます。
『MASH』さん、『テキーラ』さんありがとう!
このA-2ジャケット、ずっと着ますね。
きっと子供や孫たちまで着てくれるような、そんな気がします。
『MASH』さんのH.P↓
『テキーラ』さんのH.P↓
革ジャンに関して以前書いた記事です↓
この記事へのコメントはありません。