マイクのスイッチを切れ!
「さぁ、今日も街中を巡回や!」
そう言って僕は運転席に乗り込む。
ウグイス嬢が助手席に乗りマイクを持つ。
運転交代要員の友達が後部座席に。
学生時代に選挙のアルバイトをした。
とっても楽しかった。
気の合う仲間たちと車に乗ってみんなに手を振る。
ゆっくり街の中を車で流す。
宅訪してビラを配ったり、知り合いに電話でお願いしたり、リストをチェックしたり、署名を貰いに行ったり。
仕事だけど楽しい。
友達と一緒だったし、バイト仲間と気が合ったこともあったし、後援会のスタッフも情熱的だけど品があった。
そしてなにより候補者の先生のお人柄も素晴らしく、尊敬できる人だったからって言うこともあるだろうなぁ。
残念がら選挙結果は僅差で敗れた。
本当に悔しかった。
結果が出た直後の後援会事務所で、僕たちも悔し涙を流したほど・・・
そんな、楽しくやり甲斐のある選挙のバイトの最中の出来事。
冒頭に書いたように車に乗り込んで市内を巡回。
後援会の車なので先生は乗り込んでいない。
ふと前方から聞こえたきたのは他の候補者の声。
選挙カーの中からマイクで熱弁を振るっているのだが、その声色の強烈なこと!
その声を聞いて僕の横でマイクを握っていたウグイス嬢も思わず絶句。
「ハイ安いよ安いよ~、奥さんこうてって(買っていって)や~」
子供の頃、市場で聞いて耳から離れなかった八百屋の大将の声と瓜二つ。
どうすればあんな声が出るのか?ビックリして八百屋の前で立ちすくんだ子供の頃の自分を思い出した!
なんだか楽しくなって、選挙カーを運転しながら僕は思わずその候補者の声真似をした。
「ハイ安いよ安いよ~、奥さん投票してや~」
そして車内の3人で大笑い!
「あーっ選挙のバイトって楽しいなぁ」
と思いながら事務所まで戻ると、そこには・・・
先程の強烈な声色の候補者の車が待ち構えていた。不吉な予感。
「お前か?さっきモノマネしてくれたんはっ!」
「ひーっ、ごめんなさい!」
【教訓】選挙のバイトの時、私語はマイクのスイッチを切ってからにしましょうね!
統一地方選挙後半。芦屋市では明日、市会議員と市長の選挙。
候補者の皆さん、お疲れ様でしたー!
明日は投票に行きますっ!
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