それは空からひらひらとゆっくり落ちてくる・・・

VMDコンサルタントの藤井雅範(ふじいまさのり)です。
毎年のようにノーベル文学賞候補になっている小説家の村上春樹さん。
彼が小説を書こうと決めたのには、あるきっかけがあったそうです。
天の啓示?
それまでは千駄ヶ谷でジャズ喫茶を経営していた村上さん、熱心なヤクルトファンでよく散歩がてらに神宮球場に試合を見に行っていたそうです。
ある日のデーゲーム、ヤクルトの先頭打者はアメリカからやってきたデイブ・ヒルトンと言う無名の選手がバッターボックスに入りました。
ピッチャーが投げた第一球をヒルトンはレフトにきれいにはじき返し、2塁打としました。
その瞬間です。
そうだ!僕にも小説が書けるかもしれない!と思ったそうです。
それは空から天の啓示がひらひらとゆっくり落ちてきて両手でうまく受け止められたような気分だったそうです。
わかりやすく言うと、ある日突然何かが目の前にさっと現れて、それによって物事の様相が一変してしまうというような感じらしい。
ふと思いついた高校受験
実はボクにもそれに似た経験はあります。
1つは中学生の時。
僕は中学・高校一貫の私立の学校へいっていました。
同じ学年の同級生は全員エスカレーター式に高校へ進学します。
あれは中学3年生になった頃のことです。
授業が終わり、校舎から部活へ向かうためグラウンドを横切って歩いている時の事でした。
そうだ!県立高校に行こう、受験しよう!そう思ったんです。
そんなことをする人はこの学校には誰もいません。
全員がエスカレーター式に高校に上がるのです。
しかし、ボクはその時そう思ってしまったんです。
ボクは県立高校に行けるんだ、と。
もともと天邪鬼な性格ではあると思います。
でもその時ふとそう思ってからは、すぐに行動に移しました。
そして先生にそのことを話しました。
するととっても嫌な顔をされました。
そんな事は前例がないし・・・
中高一貫教育なのに途中から別の高校に行くのはイメージも良くありませんから。
先生と両親に感謝 !
さらには私立の中学と公立の中学ではカリキュラムの違いというものがあったんです。
高校進学というのは内申書の評価が占める割合が大きい。
私立の中学ではやっていないカリキュラムを評価するために試験の場を作って採点するということをしなければ受験資格にを満たすことができないのです。
なのでわざわざボクのためにその試験を開催しなければいけません。
先生が嫌な顔をするのも無理はありませんね。
ほんとに迷惑な生徒です!(笑)
両親にも心配をかけました。
幸い中学校では成績は悪い方ではなかったので、内申書の評価も高く県立高校に合格することができました。
今となっては、グラウンドを歩いているときにふと思いついたことを行動に起こして本当に良かったなぁって思っています。
なぜならその県立高校で出会った仲間たちとは今もずっと仲良く付き合うことができているから。
おそらく一生の友達として。
こんな経験から村上春樹さんが感じた天の啓示のようなものは、実は誰もが感じていることなのかもしれないと思います。
少々無謀な思いつきのように思えることでも、一歩踏み出すことでそれが現実化できるかもしれない。
逆を言えば、思ってるだけで1歩踏み出すことができなければ、それは絶対に実現できないことかもしれません。
思いつきを思いつきとしまいこんでしまわずに、やりたいことなら勇気を出して一方踏み出してみる勇気が大切なのかも知れませんね。
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