賞状なんてくそくらえ!

VMDコンサルタントの藤井雅範です。

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賞状なんてくそくらえ!

先日、芦屋市立美術博物館で行われたイヴェント、具体トークサーフィン。

元具体美術協会員である、向井修二さんによる、トークイヴェントです。

向井さんは、もうご高齢であると察しますが、この暑さの中きちっとジャケットを来ての講演。

聞けば、具体美術協会のリーダーであった吉原治良氏がファッションにはうるさかったそう。

吉原治良は吉原製油という会社(現在のJオイルミルズ)の社長との兼業のアーティストであったため、向井さんも一時期、吉原製油の宣伝部のデザイナーをしていた時期もあったようです。

真夏というのにジャケットにポケットチーフを挿したオシャレな向井さん

真夏というのにジャケットにポケットチーフを挿した、オシャレな向井さん

 

 

向井さんの作品で以前からボクが好きだったのがこれです。

ボクは前職時代、この写真をコピーしてオフィスのデスクの前の壁に貼っていつも眺めていました(笑)

記号化された賞状(1961年頃)

記号化された賞状(1961年頃)

 

どうですか?

ボクはこれが好きです!

賞状という、なにか人にほめられることの象徴の様な存在に潔く挑んだ心意気、みたいなものを感じてしまいますね。

向井さんはこの作品に関してこう語っています。

「これは、“賞状には何の意味もない”ということを表現した作品。芦屋や西宮の展覧会に出品したら入選して色んな賞をもらえた。そのいくつかの賞状に記号を書いて作品として出品したら、また入賞してまた賞状をもらったんやね。そやからまたそれに作品を書いてやろうと思った。そしたらエンドレスに作品と賞状が行き交うわけやね・・・」

なんだか痛快なコメントでした。

紳士的な出で立ちの向井さんだからこそ、余計にその反骨心が心地良く感じます。

向井さんはこの作品の後、自分の身体を含むあらゆるものを記号で埋め尽くし同質化する、という様なハプニングアート(インスタレーション)を次々に生み出してゆきます。

 

記号により同質化されたコートと靴(1963年)

記号により同質化されたコートと靴(1963年)

 

作品はそれぞれの観手により受け取り方が違います。

ボクは向井さんの作品から、痛快なパワーを感じましたよ!

 

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