お客様を愉しませるストーリーを考えましょう!|ビジネスのシナリオ
友達が始めたカフェに行ってみた
昨日は友達が始めたカフェを訪れました。
築90年の日本家屋。
元々酒屋さんとその住居だった場所。
1Fにトルコ料理屋さんがあって、そこの二階。
トルコ料理屋さんがフリースペースとして使っていた部分です。
二階のこの店までアクセスする方法は二通り。
わざわざトルコ料理屋さんを通り抜けて、二階へ上る階段を使う。
もう一つは、脇道(軽自動車がギリギリ通れるくらいのほそーい道です)側に設けられた階段を使う。
この道はトルコ料理屋さんの正面の道を左に折れた路地。
店前を通る人はまず、いない。
そんな立地なんですね。
外から見れば、中にカフェがあるのかどうかよくわからない。
小さな黒板に店名サインとメニューが書かれているだけ・・・
その分、中にはいればマッタリとくつろげるスペースが広がります。
まるで、友達の住む古い部屋に招かれたような落ち着きが感じられる。
そんなお店なんです。
ニューヨークにある隠れ家レストラン
ボクはこの店に行って、この春ニューヨークに言って時に訪れたメキシカンレストランを思い出した。
この店は外観を見れば、タコスのファーストフード店。
みんなが気軽にカウンターに座って食べたり、テイクアウトをしたりして賑わっています。
ボクの友達がいうには、「ここはなかなか予約が取れないのよ。今日は特別に紹介してもらってやっと予約が取れたの」ということ。
なんでこんなファーストフードのタコス屋さんが?ボクはそう思いました。
でもそれだけじゃなかった。
そこには秘密が隠されていました。
秘密のドアを開いてみると!?
連れていてくれた友達が向かったのは“従業員専用”と書かれたドア。
その目には強面な黒人が二人立っています。
友達が名前を告げると、その“従業員専用”と書かれたドアは開かれました。
細ーい通路を抜けるとコーナーの受付のようなカウンター越しに女性が座っています。
背中には何やら食料品が並んでいる。
一体どこに行くのだろうか?
そんな不安が頭をよぎります。
でも要領がわからないボクは、黙って友だちについていくしか無い。
そこでも名前を告げると次の扉が開かれます。
階段を地下に降りていきます。
降りきって曲がった通路の先は、なんと厨房。
いわばレストランの裏側です。
コックさん達がまさに調理している現場の脇の本当に細い部分、そこをボクの友達はをすり抜けます。
調理の熱が感じられるほどの近さです。
そしてその先を抜けた場所には???
冒険は終わった・・・
まるでタイムスリップしたような世界。
禁酒法時代の秘密クラブのようなバースペースが広がっているのです・・・
狭い狭い通路を何度も曲がりくねって、おまけに細ーい厨房の脇をくぐり抜けなければここには辿りつけない。
そんな不安感と手間がかかったからこそ、なのでしょう。
ここに入ると、ある種の感動を覚えます。
『冒険は終わった。さぁ、ゆっくり食べて愉しく飲もう!』そんな気分になりました。
お金儲けが先じゃなく、ストーリーが先なんだ!
さて、どうしてこのようなお店が出来たのでしょう?
たくさんお客さんにきてもらおうとか、単純に儲けようとかいう思いだけが先にあると、こんな店は出来上がりません。
解りやすく看板を掲示して、マスコミに宣伝して、集客することが多いことでしょう。
コレだけのストーリーを組み立てられるのはきっと、「たくさん集客しよう、たくさん儲けよう」という思いが先では出来ないと思います。
「お客さんに思いっきり楽しんでもらおう、ドキドキワクワクを体験してもらおう」そんな思いが先にあるのでは?そう思うのです。
そしてきっと、そんなストーリーを企画するのはめちゃめちゃ楽しい仕事だと思います。
そんなお店を体験するとお客様が笑顔になる。
お店側も笑顔になるはず。
そしてお客様はそんな話を伝えることでしょう。友人や家族に。
クチコミで、SNSで。
沢山のお客様が訪れるようになる。
最終的に、お店のスタッフ、経営者、その周りの人達にも幸せが訪れる。
そういうことだと思うのです。
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