ストーリーを伝えるということ|リーバイス501の場合

こんにちは!
VMDコンサルタントの藤井雅範です。
先日、デニムショップの打ち合わせをしていてフト感じたことがあります。
それは『そのお客様は、商品そのものの性能や機能を買うのではなく、その商品で自分がどんな体験ができるのか?そんなストーリーを買う・・・・・』ということ。
“ストーリー”これをお客様に感じてもらうこと。
コレに関して話すと、きっと一年くらい話し続けられる気がします。
そして実際にそうしたいとも思うのですが(笑)、まずは身近な例を挙げてお伝えしますね。
性能とストーリー
ここで言う“ストーリー”というのはその商品が誕生し、生産されるまでの“ストーリー”ではありません。それは“性能や機能”のことになります。
その商品があることで、購入されたお客さまがどんな体験をされるのか?という“ストーリー”なのです。
例えば『リーバイスの501』という商品を例にとってみます。
商品そのものの性能を伝える場合
この商品、そのものの性能は(例えば)こんな伝え方が出来ます。
POPでは
- ジーンズのオリジンであり、シンボル的存在
- シュリンクトゥフィット(洗って縮むことで体に馴染む)
- ボタンフライ
- コーンミルズ社製デニム使用
- 12.5オンス
- 12,000円
売り場(IP)では
- ジーンズショップで型別にボックス状の棚に三つ折りにたたまれて陳列されている
ディスプレイ(PP)では
- ディスプレイはチェックのネルシャツやワークブーツとコーディネート
これは商品そのものの性能や機能を語っている、ということになります。
ストーリーを伝える場合
同じ『リーバイス501』でもこんな伝え方ならどうでしょう?
ディスプレイ(PP)では
- 複数のファンシーヤーンを使用した、ざっくりとしたニットとコーディネートしてディスプレイ。足元には女らしいヒールのパンプスを合わせて。ゴールドチェーンでボディはニットで出来ているミニショルダーを肩に下げている。
売り場(IP)では
- 黒いウレタン塗装のテーブルに大きく広げられて陳列されている。
スタッフのスタイルは
- スタッフもおなじ501を女らしく、かつゴージャスなスタイルとヘアー&メイクで着こなして応対をしている。
これは「あっ、501ってこんなふうにも着れるんだ。より女っぽさを感じることができるんだ!」という発見、自分が体験できるであろう“ストーリー”を伝えることができる。
ストーリーが伝わると・・・
どちらか一方の伝え方をしないといけない、というのではありません。
性能を伝えることは容易ですし、伝えるに越したことはない。
ただこれだけではどこで買ってもおんなじ。
決定的に選ぶ理由(このお店で買わなければならない理由)は“価格”くらいのものでしょう。
しかし“ストーリー”を伝えてそれをお客様が感じてくれた場合、選ぶ理由は明確になります。
スタッフとの会話の内容も性能だけを伝えている場合とは変わってくるでしょう。
この501を穿いて、誰とどんなところへ行って、どんな会話をして・・・
そんなストーリーが浮かびやすくなるのです。
性能や機能だけではなくストーリーを伝えましょう!
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