強烈に印象深いファッション・ポスターとは?

VMDコンサルタントの藤井雅範(ふじいまさのり)です。

PARCO_Shibuya_Part1-2

まだ世の中にファッションビルがなかった頃、デパートか商店街の洋品店が主たる買い場でした。

ワザワザそこまでお出かけして行かないと、お洋服は買えなかった時代でしたね。

やがてファッションビルというものができ始めます。

中でもパルコは日本のファッションビルの先駆けと言える存在だと思います。

パルコのポスターの魔力!

ボクがまだ幼い頃にみて強烈な印象を受けたポスター、それは実にパルコのものでした。

一見するとどこの国の女性かわからない。

ただとても女性の強さ、みたいなものを感じました。

意志の強さ、生命力、男に媚びないセクシーさ・・・

そんなものが内面からにじみ出るポスター。

今思えば、「装うことで人間が磨かれる」そんなメッセージのようにも感じます。

とても印象に残りましたね。

 

実際にファッションビルに入ったことのなかったボクは、「お洋服を売っている場所なんだろうけど、きっとデパートや洋品店でお洋服を買うのとは全く違う体験ができるんじゃないかな?」そんな気持ちになりました。

ちょっと勇気がいるけど、覗いてみたい欲求を感じた・・・

ファッションビルってどんなんだろうか?

お買い物をする場っていうよりも、そこに行く事自体がかっこ良い行動、みたいな気になりましたね。

パルコのポスターはこちらから見ることが出来ます→TIMERESS 石岡瑛子とその時代 #10

 

後になって、それらのポスターのアートディレクションを手がけたのは石岡瑛子さんという方だと知りました。

あの有名な前田美波里の資生堂ビューティ・ケイクのポスターも彼女の手によるものだそうです。

資生堂のポスターはこちらから見ることが出来ます(1966年のコーナーに前田美波里さんが登場)→資生堂企業資料館 収蔵品のご紹介

今のファッション広告について

今のファッション広告は大別すると大きく2つに別れるような気がします。

◯モノや機能や価格やキャンペーンを訴求したもの→リアリティはある。ただファションとしての夢の部分が薄い。

◯イメージを訴求したもの→印象に残らない。メッセージが伝わりにくい。登場するモデルのキャラクターに頼りすぎている。

こんな風に感じます。

 

モノや機能や価格やキャンペーンを訴求したものならば、広告よりSNSでの友達からの情報のほうが影響力が強くなってきています。

対してイメージを訴求するのならば、強烈な印象が必要!「そこに行けば、又はそれを手に入れれば人生変わるよ」、ぐらいのメッセージが。

これからまた、そんな広告に出会ってみたいなと思います。

若きアートディレクターの皆さん、扉をぶち破ってくださいね!!

 

 

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