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お客様に楽しんでもらおうとするシナリオ、描いていますか?

看板を出さないお店

うちのお店はバーです、ということを伝えるためにバーの看板を出す。

コレは普通ですよね。

看板を出すのはお客様に来てほしいから。

でもそんなことをしなくても、お客さんでいっぱいのお店もあるんです。

マンハッタンにあるLa Esquinaというバー。

ここもお店には看板はありません。

そもそもこのお店専用の入り口がない。

お客様はこのお店に到達するには、まず別のお店に入らなければなりません。

そこは、タコススタンド。

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タコスを食べることが出来るファストフードのお店です。

このお店自体、レトロな外観でインパクトが有ります。

目的のLa Esquinaに行くためには、せまいこのお店の中にある階段を降りていくのです。

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その暗く狭い階段をおりて、角を曲がります。

するとその先に現れたのは、なんとレストランの厨房です。

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沢山の調理人達が忙しそうに働いている。

あの狭いタコスやさんの下に、なんでこんな厨房があるんだろう?

まるで秘密の地下工場をみたような、不思議な感覚に襲われました。

そしてその厨房の脇を通り抜けると、その先はまるで古いクラブのような雰囲気のスペース。

ここがそのバーなのです。

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とても暗い空間。

壁についたブラケット照明がぼんやりと温かい光を発する。

鉄格子でスペースが区切られていたり、天井からバケツがたくさん吊り下げられていたり、古い煉瓦の壁の一部に白いスクエアのタイルの壁画でカウガールが描かれていたり・・・

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圧倒的な空気感が漂います。

そこで飲むお酒は、きっと仲間との刺激的なコミュニケーションを引き出してくれることでしょう。

体験を売るお店

1Fのタコス屋さん、暗く狭い階段、秘密の厨房、その3つをくぐり抜けてようやくたどり着いたこの空間。

その過程が、このバーでの体験を感動的なものに引き上げる効果を高めてくれるのです。

だからこの店には看板がない。

このお店はお酒を売っているのではなく、ちょっとした非日常の体験を売っているのです。

だから看板なんて必要ない。

宣伝しなくても何ヶ月先まで予約でいっぱい。

電話してもなかなかつながらないお店です。

 

皆さん伝わっていますか?

一つ一つは特別奇をてらっているわけじゃない。

でも、トータルでお客様に楽しんでいただこうとするシナリオが描けている。

そんなお店は選ばれやすいのです。

ここ本当に大事ですよ!!

・・・・・そういうことです。

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