オリジナリティとパーソナリティを加えてみよう・・・
VMDコンサルタントの藤井雅範です。
吉原治良という作家
具体美術協会という前衛美術集団がありました。
解散して40年以上たった今でも、世界の各地で回顧展が開かれている稀有なグループだと言えます。
そのリーダーである吉原治良さんが、影響を受けた作家として上山二郎さんがいる。
上山さんが、吉原さんへアドバイスした言葉がこれ。
『オリジナリティとパーソナリティが何より大切・・・』
当時の吉原さんの作品には、他者の影響がよく見られたために発せられた言葉なのかもしれない。
しかしその後吉原さんは、見事に独自の道を作り上げました。
『人の真似をするな、誰もやっていないことをやれ!』という信条のもと、具体美術協会を創設しリーダーとして牽引。
白髪一雄、村上三郎、田中敦子、元永定正さんといった、全く新しい作風を持つ作家たちを育てていきました。
オリジナリティとパーソナリティ
『オリジナリティとパーソナリティ』ってどういうことでしょうね。
アートの世界では『人の真似をするな、誰もやっていないことをやれ!』ということかもしれない。
ビジネスの世界ではどうか?
全くのゼロからビジネスを始めるのは時間もかかるし、リスクも大きい。
しかし、既存のものにオリジナルを加える、既存のものにパーソナル(個性・人柄)を加える。
こんなことで独自性のあるものへと作り上げることもできるのではないでしょうか?
ボクの友達にも既存のビジネスにオリジナルやパーソナルを加えて圧倒的になっている人物がいます。
美容室のオーナーなのに、Jリーグタウンを巡回し経営セミナーを実施する、サッカージャーナリストの勝村大輔さん。
税理士なのに、歴史から読み解くヒントで経営を指南する、大河ドラマ評論家の山本やすぞうさん。
アパレルメーカーの社長なのに、自らのSNSだけで商品を発表し完売させる、半分芸能人の奥ノ谷圭祐さん。
彼らはいずれも基本のビジネスを持っている。
それに、好きなことや個性を掛け合わせることで圧倒的な存在になっています。
お店やブランドを育てていく上でもこの考え方は有効だと思う。
商品一点一点はベーシックであっても、接客やVMDや音楽や香りの演出といったアトモスフィア(ムード、雰囲気)が圧倒的だったり。
既存のブランドが個人の発信力で魅力的な存在に変化したり。
VMDやソーシャルメディアの発信次第で、お店やブランドの独自性が出て、その魅力が伝わりやすくできる。
芦屋美術博物館で開催中の『モダン芦屋 クロニクル展』を見て、そんなことを感じた日曜日の午後
・・・・・そういうことです。
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