人は歩きたくなる店で、買いたくなる。
藤井雅範です。
「売上を伸ばしたい。」
店舗のご相談で、一番多くいただくテーマです。
すると多くの方は、
「もっと目立つPOPを作ろう。」
「もっと売れる商品を前面に出そう。」
と考えます。
もちろん、それも大切です。
しかし先日、大手スーパーマーケットのファッションカテゴリーを担当されている皆様へ、VMD研修を行った際、改めて感じたことがありました。
それは、
売上の前には”回遊”がある。
ということです。
回遊導線に、多くの方が興味を持たれました。
今回の研修では、
VMDの基本的な考え方や、お客様の購買行動、そして売上課題に対するVMDの打ち手についてお話ししました。
その後、仮想店舗を使って、グループごとに自由に売場をつくっていただく実践研修を実施しました。
研修後のアンケートでは、
34名中12名の方が、
「回遊導線の話が一番印象に残った」
と回答されていました。
正直、この数字は少し意外でした。
しかし、考えてみると当然なのかもしれません。
なぜ、回遊導線が売上につながるのか。
お客様は、お店に入ってすぐに欲しい商品と出会えるとは限りません。
だからこそ、
「もう少し先も見てみよう。」
「奥には何があるんだろう。」
「裏側にも回ってみよう。」
そんな気持ちになっていただくことが大切です。
歩く。
立ち止まる。
商品を見つける。
手に取る。
試してみる。
この行動が増えるほど、購買につながる可能性は高くなります。
つまり、
回遊導線を伸ばすことは、購買率を高めることにつながる。
ということです。
VMDは、ディスプレイを整える仕事ではありません。
研修で初めてお会いする方から、よくこんな言葉をいただきます。
「VMDって、ディスプレイのことですよね。」
「見栄えを良くする仕事ですよね。」
もちろん、それもVMDの一つです。
しかし、本質はそこではありません。
VMDとは、
お客様の行動を設計すること。
どのように歩いていただくか。
どこで立ち止まっていただくか。
どこで商品に触れていただくか。
そこまで考えることが、VMDなのです。
実践研修だからこそ、理解が深まる。
講義のあと、各グループに売場づくりをしていただきました。
そして発表では、
「回遊導線を意識して売場を組み立てました。」
という言葉が、いくつものグループから聞かれました。
知識として学ぶだけではなく、
実際に売場をつくり、自分で考え、仲間と議論する。
その体験があったからこそ、
「VMDは売上課題を解決する手法なんだ。」
ということを実感していただけたのだと思います。
売場は、商品を並べる場所ではない。
私は、VMDを
「人の行動を設計する技術」
だと考えています。
どの商品を見ていただくか。
ではなく、
どう歩いていただくか。
その結果として、
商品との出会いが増え、
購買につながり、
売上が変わっていく。
これからのVMDは、
「見せ方」だけではなく、
「行動設計」
という視点が、ますます重要になっていくと感じています。
今回ご参加いただいた皆様、ありがとうございました。
皆様の店舗づくりのお役に立てていれば幸いです。
今回のような講義と実践を組み合わせた研修は、「“空気”で選ばれる店へ。感覚設計時代のVMD研修」としてリニューアルしました。
売場を「見せる」から「感じさせる」へ。
現場ですぐに実践できる内容を、実例を交えながらお伝えしています。
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