村上春樹と一人称とSNSと|その1

こんにちは!

藤井雅範です。

 

以前から漠然と感じていて、なかなか自分で整理がつかなかったことがあります。

それはSNSやブログで文章を書く上での“視点”についてです。

僕の好きな作家、村上春樹さんの小説を例に“視点”と言うものを整理できたら良いなぁ。

そんな思いで書いてみました。

村上春樹さんの小説における“視点”

村上春樹さんの小説では一人称で語られているものが多い。

「僕は文章についての多くをデレク・ハートフィールドに学んだ。・・・」

という風に、主人公=“僕”または“私”の主観的な視点で語られるのが一人称です。

「まるで靴の中の小石のように鼠にははっきりとそれを感じ取ることが出来た。・・・」

という風に、主人公=“個人名(この場合は鼠)”の客観的な視点で語られるのが三人称です。

そこで実際に村上春樹さんの代表作をちょっと調べてみました。

風の歌を聴け

《僕》という一人称

1973年のピンボール

《僕》が主人公の一人称の章と、《僕》の友人の《鼠》が主人公の三人称の章が交互に登場する

羊をめぐる冒険

《僕》という一人称

世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド

《私》が主人公の一人称の章と、《僕》が主人公の一人称の章が交互に登場する

ノルウェイの森

《僕》という一人称

ダンス・ダンス・ダンス

《僕》という一人称

ねじまき鳥クロニクル

《僕》という一人称

1Q84

《青豆》が主人公の三人称の章と、《天吾》が主人公の三人称の章が交互に登場する

色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年

《多崎つくる》が主人公の三人称

騎士団長殺し

《私》という一人称

 

このような変遷です。

一人称を基本としながら、章によって主人公を入れ替えてみたり。

時には三人称で書いてみたり。

さらには三人称が章によって入れ替わってみたり。

視点の持って生き方を様々に、実験的に変化させているのも村上春樹の作品の特徴かもしれません。

 

一人称の特徴とは?

一人称で語る小説の特徴。

それは「主人公=私、僕」であり、書き手がまるで主人公のように書いているという点です。

ボクも村上春樹さんのデビュー作『風の歌を聴け』を読んだ時に感じました。「コレは村上春樹さんの自伝的小説なの?」という風に。

「僕」という主人公の主観で描かれているので、主人公の感情もストレートに表現できる。

読み手にも伝わりやすい文章になる、ということですね!

 

三人称の特徴とは?

三人称で語る小説の特徴。

それは「主人公=個人名」であり、書き手と主人公が別人格であるという点です。

三人称の小説には大きく2つの視点があります。

一つは主人公の視点で書かれているもの。

もう一つは“神”の視点で書かれていて、視点が自在に移動しすべての登場人物の感情を表現できるもの。

これは全体を見渡しながら丁寧にプロットを考えて書かなければ、支離滅裂に陥りやすい。

読み手に誤解も生まれやすい文章になってしまいます。

 

さて、どの視点で書きますか?

いまはインターネット上で文章を書く機会が沢山の人の上で増えていますよね?

店舗に携わっている方なら例えばこんな場面でしょうか?

ショップや個人のブログ

ショップや個人ののSNS(twitter,facebook,instagram,etc…)

商業施設のショップページでのコメント

ECサイトでのコメント

こういったものに毎日のように文章を書かれていることと思います。

 

どんな視点で書けば効果的なのか?

次回はそういったことについて書いてみますね!

つづく・・・(笑)

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