理論はときどき、異国語で話しかけてくる

藤井雅範です。

大学で講義をしています。

とはいえ、
僕は専門の教育者ではありません。

あくまで実務家教員です。

日々やっていることはVMDのコンサルタント。
照明を少し落としたり、
動線を変えたり、
売上を上げたり。

つまり、わりと現実的なことです。

研究のために研究する、
ということは、正直あまりありません。

論文よりも、まず現場。
理論よりも、まず売場。

そういう人間です。

けれど、ときどき
研究のお手伝いをさせていただくことがあります。

そのとき、
研究者とのやりとりという、静かな空間で、
不思議な体験をします。

聞いたことのない言葉が
ごく自然に使われるのです。

「再現性」
「構造化」
「概念整理」

最初は、少しだけ焦ります。

同じ売上の話をしているのに、
僕の頭の中ではマネキンが立っている。
向こうの頭の中では図表が並んでいる。

面白いですよね。

でも、しばらくすると気づきます。

ああ、
言葉が違うだけで、
見ている山は同じなのだと。

実務家は、感覚と経験で山を登る。
研究者は、地図を描きながら登る。

どちらが正しいという話ではない。

でも、地図があれば、
同じ山にもう一度登れる。

それは、ビジネスにとって
わりと重要なことです。

経験は大切です。
けれど、経験だけでは共有できない。

理論は難しく聞こえますが、
翻訳できれば、ただの“使える道具”です。

僕の仕事は、
たぶんその翻訳です。

理論を売場の言葉に直し、
売場の経験を、構造に直す。

少し地味です。

ヒーローではありません。

でも、
偶然でうまくいった売場を、
必然で再現できる売場に変える。

それは、
静かに強い。

もしあなたの会社で、

「なんとなくうまくいっている」
「属人化している」
「教育が感覚頼みになっている」

そんな空気があるなら、

一度、その山の“地図”を一緒に描いてみませんか?

異国語は、
翻訳すると武器になります。

そして武器は、
静かに売上を守ります。

 

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