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『いけばな』から気付くディスプレイのヒント

VMDコンサルタントの藤井雅範です。

 

昨日はお花のレッスンでした。

お題目はお正月に向けた“若松”というもの。

お正月に床の間などに飾る、松を使ったのいけばなです。

 

いけばなでの気づき

このいけばなのポイントを見て、お洋服のディスプレイとの共通点を感じました。

 

今回は7本の松の枝で構成されています。

寸胴(器)から立ち上がる枝のラインは7本とも同じ。

全て正面から見てやや左に立ち上がります。

そこから左に二本反り返る(“用”と呼ばれています)

右に二本反り返る(“留”と呼ばれています)

緩やかな右への弧を描きながらやや左にそれたもの(“体の前添”と呼ばれています)

緩やかな右への弧を描きながら中央に高く伸びるもの(“体”と呼ばれています)

緩やかな右への弧を描きながらやや右にそれたもの(“体の裏添”と呼ばれています)

このように同じラインから立ち上がり、それぞれ別れて伸びてゆきます。

 

前添、体、裏添

ボクが特に興味深かったのが『体』の三本です。

すなわち“体”“体の前添”“体の裏添”のこと。

一番手前が“体の前添”、次が“体”、一番奥が“体の裏添”という位置関係です。

一見ほぼ中央に同じラインを描いているように見えます。

それが微妙にずれを生じている、その粋なムードに惹かれました。

重なり合いながらも微妙にずれている。

隠れながらもチラチラ覗いている感じです。

この雰囲気がなんとも言えず良い。

 

洋服のディスプレイでも?

コレに近い構成は、お洋服のディスプレイでも行われています。

何かモノを展示する時に、バラバラと見せるのではなく、重なりながらチラチラ見せる。

この方が一体感が出るし、その違いに目が生きやすいから。

バラバラと展示するとそれぞれは全体が見えるのですが、色気がないのです。

見て見て!という感じが強く出てしまう。

それよりもチラッと見せるほうが、逆に人目を惹くこともある。

そんなことを思い出させてくれました。

 

今年の締めくくりのいけばな。

またまたアフターの懇親会が楽しい。

来年も楽しみだなぁ。

 

・・・・・そういうことです。

 

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