イチかバチか!?で買った『Let it be』
万博会場での出来事
1970年の夏、ボクは父と母に連れられて大阪万博の会場にいた。
夕暮れ時、会場を出てタクシーの待つロータリーに近づいた時、印象的なピアノの前奏が聴こえてきた。
The BEATLESの『Let it be』
誰が歌っているのか?何ていう曲名なのか?当時小学校低学年のボクにはわからなかった。
でも夕焼け空に響くメロディだけはとっても印象に残った。とても、気に入った。
とうとう手に入れる時が・・・
それから4年。ずっとココロの何処かに、その曲があったような気がします。
6年生になったボクは、あの歌は何ていう歌なんだろう?『エビピーッ、エビピー♪』(笑)とボクには聴こえたあの曲は?と思ってレコードを探しました。
どうやらビートルズが歌っているらしい、ということだけはなんとなくわかった。
当時はCDがない時代。レコード屋さんではもちろん試聴もできません。
そこでイチかバチか。(笑)
多少のローマ字なら読めたので、『エビピー』は『レットイット・ビー』じゃないの?
そう思った。
あの印象的なレコードジャケット(黒く縁取られたフレームに四人の顔が一人ひとりトリミングされている)を見て直感的に『これだ!』
そう思ってシングル盤を買いました。
家に帰ってレコードを開封する。
『本当にこのレコードがあの曲(エビピー)なのか?』
少し緊張しながら、そっと針を落としてみた。
すると聴こえてきたのは、あの印象的なピアノの前奏。
シンプルで安定感がありながらココロが動かされるコード進行。
まるで教会音楽のようなオルガン、上手いのか下手なのかわからない(笑)味わいのあるジョージのギター、語りかけるように歌い上げるポールの声。
『おーっ、このレコードで正解やった!!!』
とっても嬉しかったなぁ。
ビートルズにハマった!
それから何度も何度も何度も、まるでレコードが擦り切れるくらい繰り返して聞いたものです。
その後、青盤と呼ばれるベストアルバム、そしてLP盤の『Let it be』も買った。
リードギターのアレンジが違っていて、興味深く聴き比べたりしたっけ・・・
イチかバチかで買ったレコード。
それが当たって、それからボクはビートルズにハマっていったのです。
青盤と赤盤、最後はほんとにレコードの溝がすり減りました(笑)
皆さんもビートルズにまつわる思い出、ありますか?
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