アメリカン・ニューシネマと今

映画『イージー・ライダー』

ピーター・フォンダやデニス・ホッパーのファッション、チョッパーハンドルにローライダーのハーレー・ダビッドソン。

かっこよかった。

ストーリーそのものは、ほとんどない(笑)

カリフォルニアからルイジアナへオートバイで移動するだけのロードムービー。

途中にジャック・ニコルソンが道連れになったりする程度。

説明じみた描写も皆無。

ただただ走ることが中心。

その分ラストシーンは衝撃的だったけど・・・

 

この『イージー・ライダー』や同じロードムービーである『バニシング・ポイント』などは“アメリカン・ニューシネマ”と呼ばれるカテゴリーに分けられて語られることが多い。

その中では主に“自由”や“解放”がテーマ。

当時の(1970年前後)時代背景を考えるとよく解る。

 

東西の冷戦、代理戦争であるベトナム戦争・・・

構図がシンプルなのだ。

だからこそ“自由”や“解放”をテーマにすることで多くの共感を得られたのかもしれない。

 

今は複雑だから、難しいよね。あるテーマで沢山の共感を得ることは。

昔なら想像できなかった、一国二制度なんてことが言われてる時代だし。

 

そのぶん今は発信ツールが豊富にある。

だから一度にみんなの共感を得られなくとも、ニッチでも深い共感を得ることは可能な時代。

誰にでもチャンスが有る。

構図は複雑だけどね(笑)

 

『イージー・ライダー』で使われていた曲はなかなか良いです。

僕はザ・バンドの『ザ・ウエイト』という曲が好き。

自然豊かなアメリカの広大な一本道を二台のオートバイが走る。

そんな映像を見ながらこの曲が流れる。

“重荷をおろして気楽に行こう。自由を手に入れるんだ”

こんなシンプルなメッセージ、やっぱり良いよね〜

ピーター・フォンダの訃報を聞いて、そんなことに思いを馳せていました。

 

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