あなたのお店に来てくれるファン=ブランドのファン、ではない

公開日: SNS, VMD, 顧客


 

VMDコンサルタントの藤井雅範です。

 

ボクが以前所属していた大手アパレルメーカー。

そこで共に働いていた女性(ふんわりとしたムードの素敵な方です)から、こんな話を聞きました。

 

彼らは4人組でやってくる

今から10年ほど前のお話。

当時彼女はそのアパレルメーカーの、あるメンズブランドで販売を担当していました。

当時お店に来てくれる四人組の男の子がいたそうです。

大学生なのでお金をあまり持っていない様子。

 

当時の多くのお店では一回あたりの売り上げが多くなさそうなお客様には、あまり接客に時間を掛けてはいけない、そんな風潮があったそうです。

ただそのお店の店長はそんな風潮にとらわれず、ジックリ接客する事を許してくれていました。

 

ある時彼女は、その四人組の一人に新しいシルエットのコーディネートを提案したそうです。

それまではダボっとしたスタイルが多かった男の子。

「細いシルエットのスタイルにすると、もっとカッコ良くなるわよ!」とアドバイスしました。

細いシルエットのコーデネートを試着した男の子は、鏡に映った自分の姿を見てハッと顔色が変わったらしい。

するとそれ以降、必ず彼女を目指して店に来てくれる様になったそうです。

 

新しいシルエットを着た姿を見せに来てくれるのはもちろん、ガールフレンドとデートする時のコーディネートを聞きに来たり、他の店で買った服との合わせ方まで質問しにやって来てくれる。

たった一人が一枚のTシャツに買う時でも、わざわざ四人でやって来る。明らかに来店頻度は増えたみたい。

もちろん彼女はいつも話し相手になっていたそうです。

 

最終出勤日のできごと

やがて彼女は、レディスの服を扱うお店へ人事異動することになりました。

「もうあの四人組とも会うことはないのかな?」

そう思って迎えた、そのお店での最終出勤日のこと。

その四人組は、お店にやって来ました。彼女に贈る花束を抱えて。

その時、胸がジーンと熱くなったのを彼女は感じたそうです。

 

リアル店舗だから出来るファン作り

きっと彼らは、そのお店やブランドが気に入ったから、いつもお店にやって来てくれたのではない。

彼女をお姉さんの様に慕って、彼女と会って話すことが楽しくて、彼女のファンになっていて・・・だからお店に来てくれていたのでしょうね。

洋服を買うのは二の次だったのかも知れません。

 

あなたのお店に来てくれるファンを作るということ=ブランドのファンを作る事、いまだにそう勘違いされている方がいらっしゃいます。

そうではなく、そのスタッフのファンを作る事なんです。

ブランドのファンというだけの存在であれば、どこの店で買っても良いし、通販でもECサイトでも買える。

それは『あなたのお店のファン』、とは言えないかも知れない。

でも、スタッフに会いたいと思って、そのスタッフを目指して来ていただける関係性が築ければ、それはお店に来てくれるファンです。

 

そんな関係性を築くのはリアル店舗だから出来ること。

そして今はSNSがあります。SNSで発信、交流する事で、ファンとの関係性を維持する事が容易になっているのです。

お店のファンになってもらいたければスタッフとお客様の間にそんな関係性を築く事、なんですね~。

 

彼女の話を聞いていて、そんな風に感じました。

皆さんも、そんな経験をお持ちですか?

良かったら聞かせてくださいネ!

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藤井 雅範

代表 VMDコンサルタント株式会社ライトハウス
アパレルメーカー 株式会社ワールドにて28年と9ヶ月、一貫してVMDの専門職に従事。レディス、メンズ、雑貨ブランド。セレクト、ファミリー及びスポーツ業態のVMDを経験。複数の事業部にてVMDマネージャーを歴任。エクスペリエンス・マーケティング実践塾55期生。《藤井雅範のプロフィール》

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VMD基本用語説明

VMD:ヴィジュアル・マーチャンダイジング→ お客様にあなたのお店(あなたのブランド)の価値を“視覚をメインとした五感で伝えること”。そのシステムのことをさす場合もある。

VP:ヴィジュアル・プレゼンテーション→ そのお店のMDの特徴やコンセプトを表現すること、またはそのスペースのこと。一般的にはお店のファサード(入り口、通路面のお店の顔の部分)にあるショーウインドウやステージ上で数体のスタイルをまとめてみせる場合が多い。

IP:アイテム・プレゼンテーション→ そのお店で、商品が、お客様が手にとれるように陳列されている状態、またはそのスペースのこと。

PP:ポイント・オブ・パーチェス・プレゼンテーション→ IPされている商品群をピックアップして、着こなしや着回し使い方を表現すること、またはそのスペースのこと。いわゆるPOPもこのPPの一部に分類されます。

ファサード:お店の顔→ そのお店の外部の通路に面した部分をさします。特に、入店客数に影響を与えるスペースでもあります。

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