学校の役割は就職率を高めることではない。学生にビジネスの喜びを知ってもらうことだ!


コメンテーターを仰せつかっている『The FLAG』

今回頂いているイシュー(論じるべきテーマ、のことです)はコレ。

『学生はファッション業界に夢を見る?』

このイシューに至った背景には、「なぜ若者がファッション業界を目指さなくなったのか?」 というfashionsnap.com の連載企画に対する、違和感から生れたカウンター企画だそうです。

コレに関しては、学生サイドの視点とファッション業界(企業)の視点がありますよね。

ただこれらに関しての意見は既に出ているかと思います。

そこでボクは「学校教育」という部分に着目しようと思います。

ファッションビジネスに関する学校教育

ボクはこの一年間、大阪モード学園で実際に講義を受け持ちました。

テーマは「VMD」です。

講師の養成があった際に、過去のVMDのカリュキュラムの内容を伺いました。

その内容は、ピンワーク、ディスプレイテクニック、フェイシング(どのような配列でハンガーに掛けたり、棚に畳んだりするのか?)のプラン、といったものです。

その時の思ったのです、“ボクが学生だったらそんなことを学びたいだろうか???”

そして考えました。

学校の役割ってなんだろう?

ボクが学生だったらきっとこう思います。

“仕事する喜びや楽しさってなんだろう?”こんなことが学びたいだろうなって。

IMG_2282

もし、学校の役割が“就職率を高めること”だったらどうでしょう?

おそらく今の情況で、ファッション業界に夢は見ないでしょう。

ファッション業界を目指して就職できても、その業界は疲弊しているのです。

だからファッションの専門学校を目指す人も増えることはないはず。

でも“仕事する喜びや楽しさを伝える学校”だったら?

きっと希望する学生は多くなると思います。

ボクが学生たちに伝えたこと

ボクはVMDの講義を一年間受け持ちました。

そこで学生たちに伝えたこと、それは実に“マーケティング”です。

それも従来のマーケティングではありません。

より実践的な“エクスペリエンス・マーケティング”です。

『人はなぜお買い物をするのか?』

『お客様はあなたの商品をほしくはない ○○したいのだ それで、□□な体験や生活を手に入れたいのだ』

『ニーズなんて無い、欲しくなる売り方があるだけ』

といったことをファッションに置き換えて講義にしました。

そして『誰が、誰に、何を、どのように伝えて、結果お客様にどうして欲しいのか?』ということを考えてもらいました。

実践的な、売上がアップするVMDにはコレが欠かせないからです。

そして、個人や独自性を出すこと、SNSを活用すること、伝え方を工夫すること、といった今必要な技術も講義しましたね。

こういうことを学ぶと、たとえファッション業界を離れても仕事をする限りかならず役に立つ。

学生たちの反応

受講する学生の中にはずっと眠っている人もいます。

そりゃ眠いよね、ボクだって学生時代はよく居眠りしました(笑)

しかし、学生の中の数人は確実に変化していった。

モード学園では半年に一度学生が講義の感想を書いてくれます。

そこにはこんな声が。

『SNSでのフォロワーを増やしたりするコツ、コレもVMDだと気づきもっと意味のある投稿をしようと思いました』

『いつも笑顔が素晴らしいです。見倣っています』

『VMDの良さを学べて楽しいです。VMDにものすごく興味がわきました』

『プロの先生に教えてもらえとても嬉しいです。卒業してもフェイスブックで繋がりましょう』

『将来VMDになりたいです』

『今年初教師とは思えない授業の面白さです。先生の授業ではプレゼン能力とVMDの知識がついて将来役立つことばかりです。ありがとうございます』

個人面談での言葉

2月の最後の講義に於いては個人面談を行いました。

個人で話すると、より学生の考えていることが伝わってきます。

授業の中ではわからなかった部分が聞くことが出来た。

『就職先のお店のVMDや販促を改善してお客様にもっと好きになってもらいたい』

『就職先の商品を自分の好きなカメラの腕を活かし、instagramで投稿して魅力を伝えたい』

『就職はするけれど、将来独立して自分のお店を持ちたい』

『販売職で入社します。そこからブログやSNSで発信したり、ECサイトのアクセス数を増やしたり、販促物を作ったりディスプレイをしたりする仕事を手がけてファンを増やしていきたい』

学生たちはイキイキとした笑顔で語ってくれました。

実にしっかりと就職するお店やお客様のことを考えている。

IMG_2854 (1)

学生に必要なのは実践的なマーケティングだ!

いま学生たちに必要なのは実践的なマーケティング。

エクスペリエンス・マーケティングです。

『誰が、誰に、何を、どのように伝えて、結果お客様にどうして欲しいのか?』

コレをカリキュラムに組み入れるべきです。

デザインを専攻する人も、マーチャンダイジングを専攻する人も、接客・販売・店舗運営を専攻する人も。

ここを抜きにして、ビジネスの成功は考えにくいし、ここを学べばビジネスは楽しくなるから。

今ファッション業界は疲弊しているって言われています。

しかしお店やブランドや個人の価値を伝えられているお店は、ファンが増えリピーターが増え結果売上や利益が取れています。

マーケティングを学んで価値の伝え方を身に付ければ、ファッション業界であろうと他の業界であろうと若者は夢を見ることが出来る!

 

卒業したみんなが、自ら仕事を楽しんで、お客様を笑顔にすることが出来ますように!

みんな頑張れ!!

笑顔でね!

The following two tabs change content below.

藤井 雅範

代表 VMDコンサルタント株式会社ライトハウス
アパレルメーカー 株式会社ワールドにて28年と9ヶ月、一貫してVMDの専門職に従事。レディス、メンズ、雑貨ブランド。セレクト、ファミリー及びスポーツ業態のVMDを経験。複数の事業部にてVMDマネージャーを歴任。エクスペリエンス・マーケティング実践塾55期生。《藤井雅範のプロフィール》

この記事に対するメッセージを御願いします。
いただいた熱いメッセージが元気の素になります。
それを励みに進化した内容でブログを書き続けます。

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA


関連記事

コンサル依頼 セミナー・講演・執筆依頼

藤井雅範プロフィールPDF
セミナーやコンサルティングをご検討される際の資料としてプロフィールをA4にまとめました。ぜひご活用ください。
売上がUPするVMD購読メール
ここからメールアドレスを登録していただくと「売上がUPするVMDブログ」の新着記事の通知をいち早くメールで受信できます。ぜひご登録ください。
VMD基本用語説明

VMD:ヴィジュアル・マーチャンダイジング→ お客様にあなたのお店(あなたのブランド)の価値を“視覚をメインとした五感で伝えること”。そのシステムのことをさす場合もある。

VP:ヴィジュアル・プレゼンテーション→ そのお店のMDの特徴やコンセプトを表現すること、またはそのスペースのこと。一般的にはお店のファサード(入り口、通路面のお店の顔の部分)にあるショーウインドウやステージ上で数体のスタイルをまとめてみせる場合が多い。

IP:アイテム・プレゼンテーション→ そのお店で、商品が、お客様が手にとれるように陳列されている状態、またはそのスペースのこと。

PP:ポイント・オブ・パーチェス・プレゼンテーション→ IPされている商品群をピックアップして、着こなしや着回し使い方を表現すること、またはそのスペースのこと。いわゆるPOPもこのPPの一部に分類されます。

ファサード:お店の顔→ そのお店の外部の通路に面した部分をさします。特に、入店客数に影響を与えるスペースでもあります。

  • Twitterfacebookgoogle+InstagramPinterest

  • 更新情報をメールで受信できます。

PAGE TOP ↑