滞在時間が伸びる、魔法の言葉・・・

VMDコンサルタントの藤井雅範です。

今日は、大阪の梅田に立ち寄りました。

売り手・作り手のスタンスで話しかけるお店

新しく出来た、あるメンズ&レディスのセレクトショップに入ってみました。

ナチュラルでカジュアルなテイスト。

お店も広い。

Tシャツとタオルが畳んであるコーナーでTシャツを見ていると、ショップのスタッフがグッと近寄ってきて、話しかけられました。

若くて、ニュアンスボウズ(ファッショナブルな短髪のこと、笑)なへアースタイルの男性スタッフです。

「それは当店のオーガニックコットン・プロジェクトの商品なんです・・・」

???

「ウチのブランドが、農家と提携して作っているオーガニックコットンがありまして、これはそのプレコットンなんです・・・」

???

「オーガニックコットンと言えるのは3年間無農薬で過ごした畑で作ったものにしか言えないんです・・・・・」

???

「プレコットンというのはその3年間を無駄にしないようにして作ったコットンで・・・・・」

???

ボクはただTシャツのデザインを見ていただけだったんですね。

オーガニックコットンのうんちくを聞くためにこの店に入ったわけではない(ゴメン!)

なのに彼は自分の知っている(おそらく良く勉強しているのでしょう)知識を、畳み掛けるようにボクに話します。

善かれと思って話してくれているんだと思います。

でも、残念ながら伝わってきません。

そのときは興味なかったし(失礼!)、自分でゆっくり商品が見たかったので、ちょっとバツが悪くなりその店を出ました。

お客様の立場を推し量って話しかけるお店

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しばらくブラブラして別のお店に。

レディスとキッズの店。

だけど内装やインテリアやディスプレイの小物がボク好みだったので入ってみました。

 

小さな店ですが、ちょっとノスタルジックなイメージ。

しばらく店を見ていると、そのショップのスタッフと目が合いました。

若いけれども雰囲気のある、メガネをかけた女性。

こちらに近寄ってくることもなく、ただにっこりと微笑みかける。

そして、おっとりとした関西弁でこういいました。

「よろしかったら、 どうぞ、 ごゆっくりと、 していってくださいね・・・・・」

思わずボクはこう返しました。

「はい。ありがとう」

メンズの商品を取り扱っていない店なのに、ゆっくりとリラックスして過ごすことが出来ました。

 

最初のお店は、メンズを扱っている。

面積も広い。

対してこのお店はレディスとキッズ。

面積は狭い。

通常、購買対象のカテゴリーがあって、且つ面積の広いお店の方が滞在時間が長くなります。

しかし今回、最初のお店はそそくさと後にしたのに対して、次のお店ではゆっくりできました。

そうです、言葉の持つ力とお客様の立場に立てているかどうか?

この二つの要因が滞在時間の差になったのでしょうね。

 

「よろしかったら、 どうぞ、 ごゆっくりと、 していってくださいね・・・・・」

とっても良い言葉です。

ほんとにゆっくりお店を見ていたくなる。

もちろん心を込めて言わないと、効果は半減ですが・・・

言葉の力で滞在時間はコントロールできるんですね。

自分が言いたいことや売りたいものの紹介ではなく、お客様が心地よく過ごせる、そんな言葉でね。

・・・・・そういうことです。

 

 

 

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