ファッションとコモディティの違い

VMDコンサルタントの藤井雅範です。

とっても良い質問

先日、新しいクライアント先で初めてVMDセミナーを行ないました。

対象は販促物を制作されているアートディレクターさんたち。

常にファション業界と関わりがあるわけではないが、クライアントの中には当然ファッションのお店もある、といった立場のみなさん。

そこでいただいたアンケートにこのような記述が。

『ファッションと、コモディティの違いはなんでしょうか?』

ナルホド!

とっても良い着眼点だと思います。

コモディティとは?

ここで言う『コモディティ』は実用的な衣料、という意味でしょう。

必要なモノであるが、メーカーによる差はあまりないもの。

広義のファッションの中ではこういったものは存在しますね。

仮に、コモディティ=実用衣料として、ファッションはそれ以外の衣料としましょう。

写真はイメージです

写真はイメージです

コモディティは最低限身につけておくもの。

生きていく上での寒さ暑さをしのぐために必要なもの。

よって、肌着や室内着的なもの。

たとえの善し悪しは別として、ユニクロさんの無地のポロシャツくらいまではこの範疇としましょう。

わかり易く言えば、人に見られても意識されないもの、または見られないものというニュアンスです。

こういったものは、メーカーによる差があまりありません。

なので選ぶ基準は『価格』くらいしかない。

なので、『価格競争』になり易い。

VMDの工夫は価格表示、サイズ表示といったものが重視される。

ファッションとは?

対してファッション。

特になくても最低限は生きていけるもの。

なので、買っていただくのにはそれ相応の理由が必要。

マネキンに着せてコーディネートを表現したり、畳み方やハンガーへの掛け方を工夫して素材感を伝えたり。

洋服だけでなく、アクセサリーやバッグや靴や帽子といったファッショングッズとのコーディネートを表現したり。

お店の照明、内装、音楽を工夫してムードを伝えたり。

ディスプレイでテイストを表現したり

ショーウインドウでシーンを表現したり、といったVMD面での工夫。

さらにはお店のスタッフもコーディネートや接客や素材やメンテナンスの知識が必要になってきます。

お客様に商品の価値を高く伝える事!

そしてこれらがきちんと伝われば、だんだんと『あっ私はこれが欲しかったんだ』『これでないとダメなんだ』という欲求に変化していきます。

そうなると『価格競争』になりにくいんです。

まとめ

ファッション衣料なのに、『価格競争』になってしまう、または『安くしないと売れない』と感じるならば

お客様へ価値を高く伝える工夫が出来ていない、という事の裏返し。

 

『ファッションとコモディティの違い』伝わりましたか?

・・・そういう事です。

 

 

 

 

関連記事

  1. この記事へのコメントはありません。

CAPTCHA